花の描き方の基本!構造・形状の理解で花イラストに説得力を
イラストや漫画に花を描きたい時はありませんか?
花が描かれた画面は華やかな印象を与えたり、明るさや瑞々しさ、また花の種類によってはミステリアスな雰囲気を出せます。
花の構造が理解できれば、作品に説得力や生まれ、花のイラストが上達できます。
絵に様々な印象を与えられる花の描き方がわかれば、表現の幅を広げるカギになるでしょう。
花の作画基本とは?構造・形状を理解しよう
花を描く時に必要な要素は「基本構造」「形状の種類」「花びらの重なり方、枚数の種類」です。
花は種類ごとに形状や特徴が異なるので、それぞれの特徴を掴むことで色々な花を描けるように練習しましょう。
花の構造を知ろう
花の構造は大きく分けて「雌しべ」「雄しべ」「花びら」「ガク」「花柄(かへい)」です。
- 雌しべ・・・花粉を受け取るもの。
- 雄しべ・・・花粉を作るもの。
- 花びら・・・雄しべと雌しべを包んでいる部分、花弁とも言います。
- ガク・・・花びらの真下にあるもの、雄しべ雌しべを支える部分は花床(かしょう)と言います。
- 花柄(かへい)・・・それぞれの花をつけている枝。
花びらの形を知ろう
構造について理解が出来たら、次は花びらの形を見てみましょう。
- 車形・・・サクラ、スイセンなど
- 舌型・・・コスモス、マリーゴールドなど
- 漏斗型(ろうとがた)・・・アサガオ、カラーなど
- つぼ型・・・すずらんなど
- 十字型・・・ナズナ、ドクダミなど
- 蝶型・・・スイートピー、フジなど
花の印象を理解して、表現の幅を増やそう
花によって絵の印象は変わる
花の種類によって見る側の印象が異なります。
イラストや漫画で花を描く時は、花の持つイメージが絵にマッチしているのかを考えなければなりません。
イラストのメッセージ性にも大きく関わるので、描きたいテーマにその花がマッチするのか模索しましょう。
上記のイラストはすべて同じ人物ですが、それぞれ違う花を添えているので、絵から受ける印象が異なって見えるでしょう。
イラスト・漫画内でよく見る花とそのイメージまとめ
漫画やイラストに花を描く時、「花の持つイメージ」を考えましょう。
花はそれぞれに印象が異なるので、どの花を描くかで絵のイメージが変わります。
桜のイメージ:春、スタート、儚さ、出会い、温かさ
サクラは春を象徴する花のひとつのです。
季節感だけではなく人との出会いや新しいスタートをイメージさせます。
満開のサクラは迫力がありますが、逆に散る際は儚く感じるので絵に複数のイメージを与えられるモチーフです。
ひまわりのイメージ:真夏、爽やかさ、力強い、ひたむき、太陽
鮮やかな黄色の花びらと大きなサイズのひまわりは、画面を華やかにしてくれる人気の花です。
夏そのものに活発なイメージがあるので、更にポジティブな印象を与えられます。
わざと枯れたひまわりを描くことでダークな演出も可能です。
バラのイメージ:優雅、情熱、華やか、気品
花びらの色によって受ける印象が異なるバラは、漫画やアニメ、ゲームなどさまざまなメディアで登場します。
単に花としてではなく攻撃のエフェクトや装飾品のモチーフ、キャラクターに持たせて気障な印象を与えられるので、人物像の掘り下げに使える利便性の高い花です。
ユリのイメージ:清楚、純粋、上品、結婚式
種類や色などバリエーションが豊富なユリは、白いユリの花言葉(純潔、威厳)から結婚式をイメージしたイラストに用いられやすいです。
聖母マリアを象徴する花として女性的な印象が強いですが、上品で堂々としたキャラクターとも相性のいい花です。
ヒガンバナのイメージ:夏の終わり、怪しさ、彼岸、和風、別れ
ヒガンバナは、怪しげな作品に用いられやすいです。
和風なモチーフと相性が良く画面にアンニュイかつ印象強さをプラス出来ます。
ホラーな雰囲気だけでなく「天上の花」という意味で曼殊沙華(まんじゅしゃげ)と呼ばれることから、二面性のある演出に向いています。
フジのイメージ:藤色、優美、和風、女性的
古くから日本で自生していたフジは、短歌や小説、着物の柄などさまざまな媒体で描かれてきました。
女性的な花として例えられ、ブドウの房のような形で連なって咲く様は迫力と美しさがあります。
開花時期や咲き誇り方は桜に似ていますが、青みを帯びているのでより神秘的な印象を与えます。
花の描き方を具体例で分かりやすく解説
今回はバラの描き手順とコツを身近にある物の形を使ってご紹介します。
実物の花があれば質感や立体感をより感じやすくなるので、可能なら資料として手元に置くことをおすすめします。
バラの描き方手順で花の描き方を解説!
- まずは土台を描きます。
バラのようにボリュームがある花の場合、土台を設定して立体感を保ったまま花びらを描くことが大切です。 - 続いて花びらの中心を描き、それを包むように花びらを描き足していきます。
- 内側から外側の順で増やしていきます。
この時花びらの形の特徴を押さえましょう。
バラの場合先端がややとがり気味に描きます。 - 花びらのめくり、裏側を見せると立体感が出ます。
花びらと花びらの隙間を埋めるように増やしていきます。ガクや茎も追加して花のイラストが完成です!
構造がわかれば花は描ける
花の構造が理解できれば、作品に説得力や生まれクオリティがアップします。
それには花をよく観察し、得た情報を表現しなければなりません。
イメージ通りの花を描くためにも、さまざまな花をよく観察して描いてみましょう。
- 教室の雰囲気や講師の人柄を確認できる!
- 個別に受講内容提案をしてもらえる!