ゼロから始めるアナログ漫画!漫画を描くのに必要な道具一覧
- アナログ漫画を描きたいけど何から揃えていいのかわからない…
- 必要な道具の種類が色々ありすぎて、どれを選んだらいいのかわからない…
アナログ漫画をゼロから描きはじめるときこういった悩みありませんか?
ちゃんと道具を選んで揃えれば、あなたの漫画スキルの向上にもつながります!
ここではアナログで漫画を描く際におすすめな画材の選び方とおすすめの道具をご紹介します!参考にしてみてください。
初心者必見!アナログで漫画を描く際の画材の選び方と道具を紹介
マンガ画材のおすすめの選び方とは
予算で選ぶ
安価なものから高価なものまで色々選択肢がありますが、道具を全て揃えるとなると、それなりの金額になってしまいます。
それを踏まえ、予算にあったものから選んでいくと良いですね。
ネットなどのお勧めを試してみる
人によって好みが違いますので、ネットの情報などを見てお勧めを試してご自分に合う画材を探しましょう。
付けペンも好みは様々です。硬いペン柔らかいペン、乾きやすいインク、伸びるインクなど好みは多種多様です。
好きな漫画家さんと同じものを選ぶ
憧れの漫画家さんと同じ道具というだけでテンションが上がりますね。漫画家さんによってはyoutube等に作業風景を流していたり、wkipediaに記載されてたりする場合があります。そこから見つけられる場合もあります。
また、描いている漫画作品のジャンルなどによって、ペン先の向き不向きがある場合もあります。
例えば、少年漫画系(バトル漫画やスポコン)などではキャラクターの勢いや迫力を出すために、強弱の付けやすいGペンを使うことが多いです。
逆に少女漫画などでは、繊細な内容に合うよう、細めの線を引きやすい丸ペンでキャラクターの主線を描く場合もあります。
自分の漫画作品の雰囲気を最大限に表現出来るペン先を探してみると良いでしょう。
アナログで漫画を描きはじめる際に必要な道具一覧
まず最初に揃えておきたい最低限必要な漫画道具
原稿用紙
初心者にはアイシーかデリーターの漫画原稿用紙110gがお勧めです。
デリーターの方が若干お値段が安いですが、ペン入れの時の繊維の引っ掛かりなどの少ないアイシーの原稿用紙が個人的には好きです。(個人の好みの問題です)
漫画用の原稿用紙は「投稿用」のB4サイズと「同人誌用」のA4サイズがあります。
プロを目指すなら投稿用のB4サイズで描きなれた方がよいでしょう。
同人誌を発行するのならA4サイズで充分です。
原稿用紙には110gと135gがありますが、重さの違いは、紙が厚いと紙の重さも重くなるので、135gは110gより厚いのです。トーンを貼る時に紙も一緒に切ってしまうのが気になる方は135gが良いと思います。
ペン先
Gペン | ペン先が柔らかく力を入れなくても太い線が描ける。人物の輪郭線(主線)に向いています。使いこなすのに熟練が必要。 |
カブラペン | ペン先が硬く太さが均一な線が描ける。小物、建物や車などの輪郭の線に向いています。 |
丸ペン | 細い線を描くのに向いている。力を入れると太い線が引けます。 |
スクールペン | 簿記記入用のペン先。ペン先が硬く細い線が描ける。筆圧が高くGペンや丸ペンが使いづらい人に向いています。 |
その他のペン | カリグラフ用などいろいろある。同じGペンでもメーカーによって掻き心地が違うので、いろいろ試してみるとよいでしょう。 |
ペン先にも当たりはずれがあるので、何本も試してみることも必要です。
新品のカブラペンを裏返しに使うとスクールペンのような細い線が引ける、通称「裏ペン」という裏技もあります。
ペン先の有名なブランド一覧
ゼブラのGペン、カブラペン、日光の丸ペンがお勧めです。
ゼブラ | 強弱が付けやすいペン先が多いメーカーです。 また、ハードGペンやチタンGペン等、バリエーションが豊かなので自分に合ったペン先を探す楽しみのあるメーカだと思います。 |
タチカワ | ゼブラと比べると少しペン先が固めで、Gペン、丸ペン共に細い線が引きやすいメーカーです。 また、丸ペンの種類が99タイプとより柔らかい77タイプの2種類あることも特徴です。 |
日光 | 3つのブランドの中で一番ペン先が固いのが日光のペン先になります。 Gペン丸ペン共にバリエーションは少ないですが、強弱を余りつけず、安定した線を引きたい場合に向いています。 |
ペン軸
初心者ならどれを選んでも違いは分かりにくいですので、手に入りやすいデリーターの丸ペンGペン両用のペン軸がお勧めです。
一般的なペン先用 | Gペンやカブラペン用のペン軸。太めの物や細めの物、 |
丸ペン用 | 特殊な形をした丸ペン用のペン軸。 |
一般丸ペン共用 |
ペン軸は軽くて短いものがよいです。長いものは後ろを切って短くすると使いやすくなります。
前後にペン先をつけられるものもありますが、両方にペン先をつけると自分を突いてケガをすることもあるので注意が必要です。
ペン軸は片方のみを使うようにして、もう一方はその部分が破損した時の予備にするとよいでしょう。
鉛筆
鉛筆の種類に特に指定はありませんが、芯の濃さはB系の濃さがお勧めです。
下描きの際にH系の鉛筆で下描きしますと、原稿用紙がへこむ傷つくなどし、下描きを消した時の原稿が汚くなってしまうことがあるためです。
B系の鉛筆を使い軽い筆圧で描いてあげると、原稿も汚れずにすみます。
シャーペンでも同じですが、シャーペンの場合、鉛筆よりも原稿がへこむ可能性が高いので気を付けましょう。
鉛筆のほうが軽いので、描きやすいかと思います。
消しゴム
消しゴムはやはりMONO消しゴムを使うのが一番かと思います。
消しゴムも特に指定はありませんが、安すぎるものを使うと、原稿が削れる場合があります。(今はよっぽどないと思いますが…)
また、通常使う消しゴムに加え、下描きを一気に消すための大きい消しゴムもあるとよいです。
それに合わせて、アタリなどを薄くしたいときのために練り消しゴムもあるとよいです。
インク
耐水性インク | 代表的なものとしてパイロット「証券用インク」がある。乾くと耐水になるのでカラーインクや水彩絵の具で彩色する際に使うとよいでしょう。 線の伸びが悪く、細い線が描きにくい。集中線の抜きが甘くなる。インクが乾いた後、下書き線を消しゴムで消したらかなり薄くなってしまう。 |
水性インク | 代表的なものとしてパイロット「製図用インク」がある。インクの伸びがよい。乾きも早く使いやすい。 ただし、手脂や手汗に弱い。 |
墨汁 | 昔ながらの漫画用インク。線の伸びが最高。乾いた後のツヤのある美しい線は他には無い。丸ペンの細い線の表現が素晴らしく、自分の線に酔える。 ただし、インクと違って乾きが遅すぎる欠点がある。乾いた後も手の脂や汗、体温で溶けて原稿が汚くなってしまうことも。作業効率が悪い。開明墨汁、墨の華が一般的。墨の華は墨汁の中ではかなり手脂には強く、美しく描けるが、乾きにくい。 |
漫画用インク | 漫画用のインクがたくさん出ている。買う際には「耐水」か水溶性」か確かめることが必要です。デリーターはたくさんの種類のインクがラインナップされている。 |
ミリペン
ミリペンのメーカーはさまざまありますが、有名どころは「ピグマグラフィック」「コピックマルチライナー」「ピグメントライナー」などがあります。
どれを選んでも大丈夫です。メーカーよりも太さを選びましょう。
0.8㎜ | 枠線などに使います。 |
0.5㎜ | 四角の吹き出し、効果音などに使います。 |
0.3㎜ | 四角の吹き出し、効果音などに使います。 |
0.1㎜ | テンプレートで円や楕円を描く際に使います。細かい修正で使うこともあります。 |
0.03㎜ | 同上。テンプレートで描く際は、こちらのほうが多く使います。 |
また、ミリペンで線を引く際は、二重描きしましょう。特に枠線などは二重に描かないと、消しゴムをかけたときに線が薄くなります。
筆ペン
筆ペンも、ペン先がスポンジタイプと、毛筆タイプと大まかに二種類ありますが、毛筆タイプをお勧めします。
特にお勧めするのが、「ぺんてる筆」の筆ペン 中字と極細です。
この筆ペンは、ベタ(黒く塗りつぶす)、ツヤベタ(髪の毛、服など)に使います。極細があると、細かいところや繊細なツヤベタを描くことができます。また、毛筆タイプなので、筆文字などもかくことができます。
乾くのに時間がかかるので、消しゴムをかけるときには気を付けましょう。
筆ペンのインクの種類
初心者にはパイロットの「製図用インク」がお勧めです。
顔料インク | 耐水。 |
染料インク | 安価な筆ペンはこの染料インクの事が多いです。この染料インクは水溶性の修正液を使った場合、赤く浮き出てきて修正することが出来ません。染料インクは出来るだけ使わないようにしましょう。 |
修正液
有名な商品だと、「ミスノン」があります。
線のはみ出しや白抜きの効果を出す時に使う隠ぺい力の高い白いインクです。筆タイプとペンタイプ、瓶タイプ、修正テープなど要所に合わせて使いこなすのがいいでしょう。
ミスノンははけが最初からついているので、それで修正したり、ペン先につけて、ホワイトの線を描きます。ちゃんとした使い方としては、はけにつけたホワイトを筆につけて修正するのが正しい使い方です。
ホワイトの線を描くには、一度つけペンを水につけて、ミスノンを付けて、水をつけて描くことができます。このつけペンでのホワイトを使いこなすのは、かなりの練習が必要です。
ミスノンにも種類がありますが、青色の油性インキ用を使用してください。緑色の消しゴムではがせるタイプは、使わないことをお勧めします。
定規
直線定規 | 10~18cmのもの2本、330~72cmのものがあるとよいです。軽いものの方が使いやすいでしょう。 製図用の重いものは漫画には向かないと思います。(理由は後述) 短い定規の裏には1円玉を偶数個セロテープで止め、ペン入れ用に使います。1円玉を貼り付けることによってインクが原稿用紙に 多量に流れ込むことを防げるのです。 長い定規では背景のパースを取ったり、大ゴマで流線や集中線を描くときに使いますが、幅の狭い線をたくさん引くので、 片手でたやすく扱える軽い定規がよいのです。 |
雲形定規 | 曲線を描くときにあると便利です。 |
テンプレート | 円、楕円のテンプレートがあると、背景や小物を描くときに便利です。 楕円は、細い楕円、太い楕円、その中間の楕円の3種類があるとよいです。 |
定規はアクリルや金属のペンを使っていると、摩耗してだんだん歪んできます。消耗品なのです。その歪みに気がついたら買い替えましょう。
スクリーントーン
初めてトーンを使うときは、失敗してもショックの少ない、安価なデリーターのトーンがお勧めです。
IC(アイシー) | 種類が豊富で、印刷時の品質の良さに定評のあるメーカです。 また、通常版よりも安価な”アイシースクリーントーンユース”や豊富な柄とあらかじめ白抜きがされているなどの特徴がある”アイシースクリーントーンプレミアム”などもあります。 |
DELETER(デリーター) | Icよりも安価にスクリーントーンを求めたい場合はこのメーカー。 安価ですが品質は十分、また種類も豊富なため、初心者からプロまで、幅広い層で使用できるメーカです。 |
スクリーントーンを使うと、モノクロの漫画原稿において、色、影、模様を表現する時に使う貼り直しができます。
こすりつけることで圧着し、剥がす時はドライヤーで温めます。
こすりつけるときは、トーンヘラを使用します。
漫画原稿は印刷されるときに縮小されます。一番多用するのはアミトーンで線数(L)が30~90L、ドットの大きさの濃度(%)が10~40%で、50%以上はドットが潰れてしまう恐れがありますので、使わないようにしましょう。重ね粘りをするときは、同じトーンを使い、ドットとドットの間を埋めるように重ねます。ドットが重なるとモアレの原因になります。線数70L以上だとどうしてもドットが重なってしまい、モアレが出来るので重ね貼りは30~60Lまででしましょう。
砂消しゴムで擦ったり、カッターで軽く削ったりすることで、いろいろな効果を出すことが出来ます。
あると便利な漫画道具一覧
インク瓶入れ
インク壺はとても軽く、簡単に倒れてしまいます。深い小皿に入れておけば、もしもの時に机の上、床など汚すことにならなくてすみます。
もしくは、ビンの底に練り消しを付けてテーブルと密着させておくと倒れる心配はありません。
保存用ジッパー付密閉ビニール袋 (要するにジップロック)
インク壺を家の外の持ち出すときに入れます。フタが緩んでいることもよくありますので、カバンの中が真っ黒にならないように入れておきます。
ティッシュ
ペン先を拭う時に使ったり、原稿に手の油がつかないように、ペンを持った手の下に敷きます。
図画版と雑誌数冊
机の上に重ねておいて原稿用紙が斜めに置けるようにようにします。
原稿を斜めに置くことによって原稿用紙のどの部分も目から等間隔になり、歪んだ絵にならないですむのです。
トレス台
資料を写し取ったり、原稿を裏から透かして見てデッサンの狂いを確認したりします。机の上に置いて前述の図画板の代わりになります。
長時間使うと目が疲れるのでLEDライトがお勧めです。
メンディングテープ
原稿用紙を傷つけずに貼りなおせる「仮留め用」のテープです。セロハンテープは時間が経つと劣化して紙を傷めますので原稿にはメンディングテープを使います。
最近はマスキングテープを使うこともあります。
一般的に良く使われるのはスコッチの「貼ってはがせるテープ」です。
水色の色鉛筆
下書きの前のラフやスクリーントーンの指定に使います。濃い青や水色は印刷に出てしまう場合があるので、色が薄いものを選びましょう。
青のシャープペンシル用の芯もあります。
uni COLOR ユニ0.5-205Cがよく使われます。
ペン状の消しゴム
下書きの細かい場所の修正に役立ちます。
MONO ZERO 2.3mmが良く使われています。
赤いサインペン、または色鉛筆
ベタを塗る部分に印をつけます。目立つ色を使うことによって塗り忘れを防ぐことが出来ます。
プロの漫画家はアナログ、それともデジタル?
少年ジャンプなど一般メジャー誌はアナログ作画が多くジャンルが細分化されマニアックな漫画誌はデジタル作画が多いのです。アナログ作画であってもペン入れまでつけペンで行い、
原稿をスキャナーで読み込んでデータ化し、ベタ・ホワイト・トーンなどの仕上げはコミスタまたはクリスタで仕上げています。カラー原稿は大半はデジタルで彩色でしょう。
アナログ・デジタル双方ともデジタルで仕上げをするのでトーンを生産しなくなってきています。そういうことから見てもデジタルで描く環境は整えた方が良いと思います。
以前は作家は東京の出版社にすぐ行ける沿線に住んでいました。地方に住めるのは売れっ子作家だけで編集者が原稿を取りに行きました。しかし現在はデジタル化とインターネットの普及で地方在住の作家も増えましたね。みなさんも一緒に頑張りましょう!