【2023年最新】ネーム添削サービス6選!各サービスの詳細を解説
「ネームの添削が受けられるサービスはあるの?」
「自分の描いたネームを客観的に添削してほしい!」
ネーム添削サービスは、ネームのコマ割りやカメラアングル、ストーリーなどの添削が受けられるサービスです。漫画を描いている方なら、ネームの良し悪しを客観的に見てもらいたいと思ったことがあるのではないでしょうか。
2023年時点で、ネームの添削が受けられるサービスは下記の6つがあります。
ネーム添削サービスにより特徴や向いているケースが異なるため、自分の作風やジャンルに合う添削者が探せるサービスを選択する必要があります。
そこでこの記事では、2023年最新のネーム添削サービスや選び方、利用時の注意点などをまとめてご紹介します。
2023年最新のネーム添削を受けられるサービス一覧
2023年時点では、下記のようなネーム添削を受けられるサービスがあります。
サービス名 | 向いているケース |
sessa | できるだけ多くの添削者から自分に合う添削者を探したい |
coconala | 添削者とのやり取りや取引の安全性を重視したい |
東京ネームタンク | 実力のあるプロの漫画家や編集者から直接アドバイスをもらいたい |
SKIMA | 「SKIMA」に気になる添削者や自分の作風に合う添削者がいる |
Skeb | 「Skeb」内に気になるイラストレーターやクリエイターがいる |
YouTuberによる添削 | 普段はなかなか添削を受けられない人からのアドバイスが欲しい |
どのサービスもネームの添削を受けられますが、特徴や向いているケースが大きく異なります。自分に合うネーム添削サービスを選ぶためにも、参考にしてみてください。
sessa
「sessa」は、添削に特化したスキルマーケットです。Twitter連携でログインをするだけで利用できるため、面倒な手続きや入会費が不要です。添削に特化しているため、ネーム添削に対応している添削者が多数在籍しているところが特徴です。
項目 | 詳細 |
登録方法 | 無料・Twitterアカウントで登録 |
R18対応 | 制限なし(無修正画像の送付は規約違反) |
メリット | 講師や漫画連載経験者など実績がある添削者が登録している 添削者によっては添削の実績を公開している |
デメリット | 簡単なコミュニケーションしか取れない 人気の添削者は添削に時間がかかるケースがある |
公式サイト | sessa |
1-1-1. sessaのメリット
「sessa」は、ネーム添削が可能な実績のある添削者を探しやすいところがメリットです。漫画連載経験のある添削者や講師をしている添削者、実務経験がある添削者がネーム添削に対応しています。一定のスキルを持つ添削者が多数登録しているので、目的やネームの内容に応じて選択しやすいところは大きな魅力だと言えるでしょう。
また、添削実績の一部は「みんなの添削」として一般公開されています。添削者によっては添削の実績や添削内容を確認してから、依頼を検討することが可能です。例えば、どのように感想を書いてもらえるのか、赤字はどれくらい入れてもらえるのか確認すると、実際のネーム添削の仕上がりがイメージできるでしょう。
添削者のスキルと実際の添削結果の双方を確認できることで、添削者のミスマッチを避けられるところもsessaのメリットだと言えます。
1-1-2. sessaのデメリット
「sessa」はトラブルを防ぐために、簡単なコミュニケーションしか取ることができません。とくに、依頼を承認した後に添削についての要望を伝える、重視して添削して欲しい内容を伝えるなどは禁止されています。
添削を依頼する段階で細かく記述をしておかないと、望んでいる添削結果を得られない可能性があるので注意が必要です。
また、実績のある人気の添削者は、納品までに時間を要することが多いです。できるだけ早く添削を受けたい場合は、あらかじめ確認をしておく必要があります。
1-1-3. sessaが向いているケース
「sessa」は添削に特化したスキルマーケットなだけあり、添削者の登録数が多いです。できるだけ多くの添削者から自分に合う添削者を探したい人におすすめです。
また、実務経験や漫画連載経験のある添削者も登録しているため、添削者のスキルを重視したい人にも向いているサービスだと言えるでしょう。
1-2.coconala
「coconala」は、株式会社ココナラが運営しているスキルマーケットです。2022年で10周年を迎え、300万人以上が会員登録をしています。450以上のカテゴリーがありますが、その中の一つとして「イラストレッスン・アドバイス」があります。ネーム添削者は限定されていますが、カテゴリー内で探せます。
項目 | 詳細 |
登録方法 | 無料・coconalaのアカウントを作成 |
R18作品 | 制限なし |
メリット | 10年以上の運営実績がありルールやマナーが細かく設けられている 出品者をランク付けしているため選定時に参考になる |
デメリット | ネーム添削ができる添削者が限定されている |
公式サイト | coconala |
1-2-1.coconalaのメリット
「coconala」はスキルマーケットとして10年以上の運営歴があり、ルールやマナーが細かく設けられています。例えば、外部でのやり取りは禁止行為としており、その代わりに「coconala」にトークルームやメッセージ機能があります。
添削を依頼したい相手への要望や確認は、「coconala」内の機能を使い伝えることが可能です。万が一、トラブルが発生した場合は運営に相談ができるため、安心して依頼ができます。運営のノウハウや基盤が整っているところは、「coconala」ならではの魅力だと言えるでしょう。
また、「coconala」では、サービスを出品している出品者を5つのランクに分けて評価しています。サービスの評価や取引実績、完了率などが評価基準となっており、添削者を選ぶときの指標として活用できます。
1-2-2.coconalaのデメリット
「coconala」は添削やイラスト、漫画などに特化したサービスではないため、ネーム添削を依頼できる添削者が限られています。限られたネーム添削者の中から、自分に合う添削者を探さなければならないところはデメリットだと言えるでしょう。
また、イラストや漫画に特化したサービスと比べると、添削者のプロフィールページで確認できる作品数が少ないです。添削者が個別にホームページやポートフォリオを持っている場合はいいですが、「coconala」の個人ページしかない場合は実績や作風が判断しにくい側面があります。
1-2-3.coconalaが向いているケース
「coconala」は、添削者とのやり取りや取引の安全性を重視したい人に向いています。スキルマーケットとしての運営歴が長く運営基盤が整っているため、大きなトラブルが起こるリスクが低くなるでしょう。
また、万が一トラブルが起きても問い合わせ先が用意されているので、運営に相談をしながら解決ができます。
1-3.東京ネームタンク
「東京ネームタンク」は、株式会社漫画仲間が運営している漫画の作り方が学べる学校です。動画でのネーム講座やさまざまな勉強会、交流会を開催しています。
漫画の悩みを解決する個別相談として「ネーム・プロット相談」が用意されています。30分からの個別相談で、ネームを見ながら直接アドバイスを受けられます。
項目 | 詳細 |
方法 | オンラインでのアドバイス(30分:3,300円~) |
R18対応 | 制限なし |
メリット | プロの漫画家や編集者から直接アドバイスをもらえる 否定的な言葉を使用しないでアドバイスをしてもらえる |
デメリット | 対話形式なのでコミュニケーションを取る必要がある オンライン通話ができる環境が必要 |
公式サイト | 東京ネームタンク |
1-3-1.東京ネームタンクのメリット
東京ネームタンクのメリットは、何といってもプロの漫画家や編集者から直接アドバイスをもらえるところです。「ネーム・プロット相談」の担当講師には、あやめゴン太先生や江口カイム先生など実績のある講師が揃っています。
プロの視点から精度の高い読解力で、的確なアドバイスをもらえるでしょう。また、東京ネームタンクは相談時のポイントとして、否定的な言葉を使わないことを掲げています。
どのようなネームであっても好みを押し付けることなく、アイデアや魅力を引き出せるように心掛けています。厳しいアドバイスが苦手な場合やモチベーションアップにつながる添削を受けたい場合にも安心して利用できます。
1-3-2.東京ネームタンクのデメリット
「東京ネームタンク」のネーム添削は、オンラインで行います。紙面上での添削ではないため、コミュニケーションを取ることが苦手な場合は利用しにくいでしょう。
また、オンライン通話ができる環境が必要となるので、マイクやパソコンなどの用意ができないとサービスを受けられないところも注意が必要です。
1-3-3.東京ネームタンクが向いているケース
「東京ネームタンク」は実力のあるプロの漫画家や編集者から直接アドバイスをもらえるため、自分の作風と合う講師や憧れの講師が在籍している場合に向いています。
また、目の前でネームを読みすぐにアドバイスをもらえるので、一刻も早くネームへの評価やアドバイスが欲しい場合にも活用できます。
1-4.SKIMA
「SKIMA」は個人にイラスト作成を依頼するコミッションサービス(個人にイラストを有償で依頼するサービスのこと)です。
イラスト作成が主流ではありますが「添削」カテゴリーが用意されており、少数ではありますがネーム添削を受付している添削者が登録しています。
項目 | 詳細 |
登録方法 | 無料・SNSか新規登録でログイン |
R18対応 | 制限なし |
メリット | 依頼の前にメッセージ機能で問い合わせができる プロフィールページ内にギャラリーがあり添削者のスキルが確認しやすい |
デメリット | ネーム添削ができる添削者はごく少数に限定されている |
公式サイト | SKIMA |
1-4-1.SKIMAのメリット
「SKIMA」はネーム添削の依頼をする前に、メッセージで相談できる機能が備わっています。「この部分を重点的に添削して欲しいのですが可能ですか?」「〇〇系のネームの添削はできますか?」など、添削内容に関するすり合わせをしてから依頼をすることが可能です。
依頼をしてみたものの思ったようなネーム添削を受けられなかったなどのミスマッチを事前に防げるところは、メリットだと言えるでしょう。
また、イラストレーター向けのサービスなので、プロフィールページ内にギャラリーが用意されています。作風や実績、スキルの確認がしやすく、自分に合うネームの添削者を探しやすくなっています。
1-4-2.SKIMAのデメリット
「SKIMA」には添削カテゴリーが設けられているもののイラストの添削者が多く、ネーム添削ができる添削者はごく少数に限定されています。そのため、限られた添削者から選択しなければならないところがデメリットです。
消臭の添削者の中に実績がある添削者や自分の作風に合う添削者がいればいいですが、そうでない場合は利用することが難しいでしょう。
1-4-3.SKIMAが向いているケース
「SKIMA」に気になるネーム添削者や自分の作風に合うネーム添削者がいる場合は、事前にメッセージでのやり取りをして検討ができるため利用を検討できるでしょう。
そうでない場合はネーム添削者自体の登録数が少ないので、他のサービスを活用したほうが自分に合う添削者を見つけられる可能性が高いです。
1-5.Skeb
「Skeb」は、有償でイラストの作成をリクエストできるサービスです。2021年7月より「アドバイス」機能が利用できるようになりました。アドバイス機能では気になるイラストレーターに、添削や質問に対する回答を依頼できます。
項目 | 詳細 |
登録方法 | 無料・Twitterアカウントかメールアドレスでログイン |
R18対応 | 制限なし |
メリット | 添削の実績を確認しながら依頼できる |
デメリット | 必ずしも添削を受けてもらえるわけではない リクエスト後に要望の追加ができない |
公式サイト | Skeb |
1-5-1.Skebのメリット
「Skeb」は、気になるイラストレーターを探してアドバイスのリクエストをする仕組みです。Skeb内に気になるイラストレーターやクリエイターがいる場合は、リクエストをすることでネームの添削を受けられる可能性があります。
また、「Skeb」では、下記のようにアドバイス機能の購入履歴を一覧で表示できます(すべての購入履歴が表示されるわけではありません)。
実績を確認しながら、依頼をしたい添削者を探すこともできます。
1-5-2.Skebのデメリット
「Skeb」はすべてのリクエストを受け入れる必要がなく、気に入ったリクエストのみ承認すればいいと公言しています。そのため、依頼者側が「ネーム添削をして欲しい」とリクエストをしても、必ず受け入れてもらえるわけではありません。
「Skeb」はクリエイターの負担を減らすために、依頼者とのやり取りは「リクエストをもらう」「納品する」の一往復のみと決まっています。それ以外の連絡はできないので、リクエスト後に資料の追加や添削して欲しいポイントを伝えられないところはデメリットだと言えるでしょう。
1-5-3.Skebが向いているケース
「Skeb」内に気になるイラストレーターやクリエイターがいる場合は、ネーム添削を受けられる可能性があるためリクエストを送信してみる価値はあるでしょう。しかし、先ほども触れたように、必ずアドバイスの承諾を得られるわけではないため注意が必要です。
1-6.YouTuberの添削企画を活用する
ネーム添削に関する情報を発信しているYouTuberの中には、企画の一つとして添削をするネームを募集することがあります。ネーム添削が受けられる企画に参加、応募をして、添削を受けることも一つの方法です。
項目 | 詳細 |
R18対応 | 条件によって異なる |
メリット | 人気があるYouTuberや実績のあるYouTuberに自分のイラストを評価してもらえる |
デメリット | 自分のタイミングで利用できるとは限らない 企画によってネーム添削の条件が異なる |
1-6-1.YouTuberの添削企画を活用するメリット
YouTuberが実施する添削企画に参加すると、普段はなかなか添削を受けられない人からアドバイスをもらえます。
実績のあるYouTuberや漫画連載経験のあるYouTuberからの貴重な意見は、モチベーションアップにもつながるでしょう。
1-6-2.YouTuberの添削企画を活用するデメリット
Youtuberの添削企画にネームを提出すると、完成前の漫画のアイデアが世間に幅広く公開されてしまいます。
またYouTuberが企画をするネーム添削は常に行っているものではないため、自分のタイミングで利用できないところもデメリットです。また、企画に応募しても必ず添削を受けられるわけではないため、企画の開始を待っていても有効活用できるとは限りません。
YouTuberによっては企画時のネーム添削の条件が異なるため、条件に当てはまらない場合は応募自体が難しくなるでしょう。
1-6-3.YouTuberの添削企画の活用が向いているケース
普段はなかなか添削を受けられない人からのアドバイスが欲しい場合は、YouTuberの添削企画を活用してみるといいでしょう。
ただし、添削企画のタイミングや募集条件など不確定要素が多いため、タイミングが合わないと活用することが難しい側面があります。
2.ネーム添削サービスの選び方
ネーム添削サービスの利用の目的は「客観的なアドバイスが欲しい」「雑誌での連載を目指してスキルアップしたい」など、多岐に渡るかと思います。
どのような目的であってもネーム添削サービスを選ぶときに確認しておきたいポイントとして、次の3つがあります。
ネーム添削サービスは添削者を選ぶことが非常に難しいためすべてに該当する添削者は見つからないかもしれませんが、見極めるときの基準として把握しておきましょう。
2-1.ネームのジャンルに合っている
ネームの添削は、ジャンルによって大切にするべきポイントが異なります。例えば、少年漫画でのストーリー作りの流れと少女漫画でのストーリー作りの流れは全く違います。
そのため、ジャンルが異なる添削者に依頼をすると一読者としての意見しかもらえず、知見や基本的なストーリーの構成に基づいた添削を受けられないリスクがあります。
また、添削者によっては該当ジャンル以外の漫画に触れてきていない可能性もあります。例えば、少年漫画を描いている場合は、そもそも少女漫画を始め読み込んできていないかもしれません。この状態で少女漫画のネーム添削を依頼しても、参考になるような添削を受けられないでしょう。
一方で、ネーム添削を依頼する作品と同ジャンルに知見のある添削者に依頼をすると
- ジャンルに合った演出(コマ割り、絵、ストーリーなど)をアドバイスできる
- 依頼者の好みを汲み取ってアドバイスができる
- 添削者が興味がある、好きなジャンルなので添削内容を分かりやすく伝えられる
というメリットがあります。つまり、ネーム添削を依頼する作品と同ジャンルに知見のある添削者に依頼したほうが、今までの経験や知識を基にした意味のある添削を受けられるのです。
添削が自分のジャンルに合っているのかどうかは、下記のようなポイントを確認することがおすすめです。
チェック項目 | ポイント |
今までの経歴や実績 | 出版社や編集部での勤務経験や雑誌への掲載実績を確認する |
ポートフォリオ | 掲載されているイラストやネームを見て作風やジャンルを判断する |
プロフィール | 普段描いているイラストや添削できる範囲が記載されていることがある |
プロフィールを見て少年漫画での掲載実績があれば、掲載された雑誌と同じジャンルの少年漫画の知識があると考えられます。
また、プロフィール内に得意なジャンルや携わったことのあるジャンルを記載している添削者もいます。チェックポイントを確認しながら、添削を受けたいネームと同ジャンルであるか確認してみましょう。
2-2.依頼者のニーズをくみ取る力がある
ネーム添削を受けるときに、依頼者の目標や添削の目的を理解してもらえないと精度の高い添削が受けられません。ネームだけを提出しても添削者の知見ベースに添削をするため「思ったようなアドバイスではなかった」などの相違が起こりやすいです。
依頼者の思いや目的をキャッチアップし添削に反映できるかどうかは、添削者のスキルの差となる部分です。依頼者の要望を汲み取り、要望に応じたアドバイスをする意志があるのか確認しておきましょう。とくに、下記のポイントを添削者に伝えたときに理解をしてもらえるかが大切です。
項目 | 伝え方のポイント |
目標 | 趣味で漫画を描きたい、連載を目指しているなどネーム添削を受ける目的を伝える 例:〇〇(雑誌名)での連載を目指している |
漫画のテーマ | どのようなテーマがあるネームなのか伝える 例:主人公の在籍している野球チームが甲子園を目指すストーリー |
悩んでいる部分・こだわった部分 | ネームを作成する上で悩んだ部分やこだわった部分を伝える 例:カメラアングルの決め方が苦手 |
絶対に描きたい部分 | 漫画を完成させるうえで絶対に描きたい部分(シーン)を伝える 例:主人公が在籍している野球チームが優勝する |
添削者がこのような要望を汲み取ってくれるかは過去の添削実績や評価、依頼者と添削者のやり取りの有無を確認するといいでしょう。
2-3.今までの実績がある
雑誌掲載を目指している場合は、依頼者側が目指す雑誌での掲載経験があるかなど添削者の実績を確認しましょう。雑誌の掲載を目指す場合は好きなネームを描くのではなく、雑誌が求めているネームをいかに描けるかが重要です。
依頼者が目指す雑誌での掲載経験があれば、雑誌のカラーや重視するポイントなどを理解しています。その上でネーム添削を受けられるため、的確なアドバイスを受けられるでしょう。
添削者の実績は、各サービスのプロフィールページやポートフォリオで確認できることがあります。
- 「〇〇(雑誌名)」にて連載経験あり
- 「〇〇(雑誌名)」にて編集経験あり
などと記載されており依頼者が目指す雑誌と一致している場合は、依頼してみる価値があるでしょう。具体的な実績が掲載されていなくても「coconala」や「SKIMA」のように依頼前に質問ができる場合は、添削者に確認をして検討するのも一つの方法です。
3.ネーム添削を受けるうえでの注意点
ネーム添削でできることはネームを今よりも良くするためのアドバイスであり、売れるネームを作成することではありません。
そのためネーム添削を受けるときに「売れるネームに直したい」「賞が取れるネームにしたい」と売れることを目的にしてしまうと、添削結果に満足できないケースが多いです。
ネーム添削サービスではアドバイスや気付きなどの技術的なサポートはできますが、ネームを使用した漫画が売れるかどうかは別の問題です。ネーム添削者がおもしろいと感じてもいざ雑誌に掲載されたときに、読者に受け入れてもらえるかは誰も分かりません。
どうしても売れるネームかどうか判断したい場合は、掲載を希望する編集部に持ち込み評価してもらう方法を選択してください。
4.レベル別のネームを上達させる方法
ネームの添削を検討している方は、少しでもネームを上達させたいと感じているかと思います。そこで最後に、レベル別にネームを上達させるための方法をご紹介します。
レベル | スキル | ネームを上達させる方法 |
初心者 | 最後までネームが書けない | シンプルなストーリーから取り組む 好きな漫画のコマ割りを真似する |
中級者 | ネームは最後まで描けるが演出やストーリーに足りない部分がある | 似たジャンルの漫画・映画を分析する 読者を意識する |
上級者 | ストーリーを整理したネームが完成する | 自分の好きなものが生かせる演出やストーリーを考える |
初心者・中級者・上級者ごとに、どのようにネームの練習をすればいいのかまとめました。「ネームが上手になりたいけれど、何をしたらいいのか分からない」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
4-1.初心者
ネームを最後まで書けない初心者は、10ページ以下の短い漫画をまず作ってみることや、ストーリーを一言で説明できるぐらいシンプルなネーム作成から始めましょう。主人公が人を助ける話や告白する話など、ストーリーが分かりやすい作品で練習することがおすすめです。このときに途中で辞めずに、最後まで描き切ることを意識してみてください。
また、同じストーリーであってもカメラアングルやコマ割りを変えるだけで面白くなる可能性があります。例えば、下記のネームは元ネームからコマ割りの変更とコマ数を減らす工夫をしています。
ちょっとした変化を取り入れたことで、テンポがよくなり臨場感のあるネームに変わりました。初心者は、引き絵が少なかったり顔漫画になってしまったりする傾向があります。好きな漫画のコマ割りを真似しながら、ネームを描くときの知識やバリエーションを増やしていけるといいでしょう。
とは言え、初心者だとそもそもネームをどのように描けばいいのか悩むかと思います。基本的なネームの描き方が理解できていないと、読む人の心を動かすストーリーに仕上げることが難しいです。
そこで、ネームを基礎から学びたいと思っている場合は、弊社のイラスト・マンガ教室「egaco」がおすすめです。「egaco」では一人一人のレベルや目標に寄り添う個別指導を行っており、ネームの描き方やストーリー作りのコツを一から学んでいただけます。
とくに「マンガ制作・同人誌講座」は経験豊富な講師の指導のもとで、自分の好みに合ったおもしろいネームを探究できるレッスンを取り入れております。分からないところや悩む部分はその場で講師に質問していただけるので、ネームに関する不安や悩みを解消しながら着実に上達できるようサポートします。
「egaco」では、作画体験や添削指導を受けられる無料体験を実施しています。レッスンの雰囲気を体験できますので、お気軽にお問い合わせください。
4-2.中級者
ネームは最後まで描けるもののストーリーがまとまらない、無駄な演出や説明が増えてしまう中級者は、自分のネームのジャンルと近い漫画や映画を読み分析をすることがおすすめです。
- どのようなカメラアングルになっているのか
- 吹き出しはどのような位置になるのか
- コマ割りの数や大きさ
- シチュエーションや設定が理解できるコマ割りになっているか
など、漫画や映画をネームを描く視点でチェックしてみるといいでしょう。自分の描いたネームと比較して、足りない部分や描き過ぎている部分を調整していくと洗練されたネームが描けるようになります。
4-3.上級者
ストーリーを整理したネームが描ける上級者は、自分が好きだと感じるものや面白いと思えるものを突き詰めてみるといいでしょう。この部分が他の漫画との差別化につながるはずです。
また、自分の好きなものが生かせる演出やストーリーを作ってみることもおすすめです。編集者がいる場合には一緒に意見を出し合いながら、ネームの精度を高めていくといいでしょう。
5.まとめ
いかがでしたか?現在利用できるネーム添削サービスが把握でき、自分に合うサービスを検討できるようになったかと思います。
最後にこの記事のポイントを振り返ってみましょう。
【2023年最新のネーム添削を受けられるサービス】
- ネーム添削サービスは「ネームのジャンルに合っているか」「依頼者の要望を汲み取ってくれるか」「添削者の実績」の3つを確認しながら選択する
- ネーム添削サービスは添削者の選定を間違えなければ技術的なアドバイスを受けられる。売れるようになる、賞が取れるなどの目的で使用するとズレが生じるため注意が必要
- ネームを最後まで描けない初心者はシンプルなストーリーから取り組む
- ネームを最後まで描けるものの技術的な課題のある中級者は自分のネームのジャンルと近い漫画や映画を読み分析する
- ストーリーを整理したネームが描ける上級者は自分の好きなものが生かせる演出やストーリーを作ってみる
ネーム添削サービスは自分の作品に合う添削者を選定できれば的を得たアドバイスをもらうことができ、ネームの改善につながるでしょう。
ネームに関する客観的な意見が欲しい場合や苦手な部分の添削を依頼したい場合は、今回ご紹介したネーム添削サービスの利用を検討してみてください。