表情の描き方コツ!笑顔・怒り顔・悲しい顔・驚き顔など表情を描きわけよう
この記事はイラスト・マンガ教室egacoの講師(イラストレーター・マンガ家)が商業制作などで磨いた知識や技術をもとに作成しています。より自分の描きたいものに合わせた内容を知りたい方は、egacoでの個別指導レッスンの受講をおすすめします。
目次
ここでは、色々な表情が描けるようになりたい方向けに基本的な表情の描き方を説明します。
- 表情が思ったように描けない
- 男女別で表情の描き分けができない
などのお悩みがある方はぜひ参考にしてみてください。
表情の描き方の基本を理解しよう
1:シチュエーションで表情は変化する
同じ表情でもシチュエーションによって違った表情に変わります。
たとえば、上の図のような「とても緊張した後の安心した笑顔」と「親しい友人と遊んでいる時の笑顔」では印象が全然違います。
このように同じ表情でも、シチュエーションによって全く違ったものになります。
2:感情の高まりで表情は変化する
シチュエーションと同様に、感情の高まりで同じ表情でも異なる表情になります。
たとえば図のような笑顔レベル1から笑顔レベル3では全く違う雰囲気を感じませんか?
笑顔だけではなく悲しい顔でも怒った顔でもどんな表情でも、感情の高ぶりによって表情が変わることを覚えておきましょう。
3:イラストとマンガの表情の描き方違いを知ろう
イラストとマンガでは表情の描き方が異なります。
イラスト制作での表情の描き方とは
イラスト制作での表情の描き方のコツは「誰が見ても分かりやすい表情で描くこと」と「マンガよりも控えめな表情で描くこと」の2つです。
イラストは、マンガとは違い1枚のイラストでキャラクターが完成していなければいけません。明るいキャラクターなら明るい笑顔の表情がパッと見た時にわかるように描きましょう。
マンガはストーリーの流れがあって表情が豊かになりますが、イラストは一場面を切り取った形なので、マンガよりも少し控えめな表情で描いてあげるとわかりやすく、イラスト向きの表情になります。
マンガ制作での表情の描き方とは
マンガ制作での表情の描き方のコツは、「誰が見ても分かりやすい表情で描くこと」と「表情は感情豊かにおおげさに描くこと 」の2つです。
マンガ制作でもイラスト制作と同じで、誰が見てもわかりやすく描くことは大切です。
イラスト制作と表情の描き方で違う点は、表情をより感情豊かにおおげさに描くことです。
漫画はキャラクターの性格や状況を表現するために、説得力のある表情を描かなければなりません。
例えばとても喜んでいる表情を描くときは口角を思いっきり上げて大口をあけて描いてあげると、よりマンガの表情らしくなります。
4:まずは無表情を描けるようになろう
無表情は基本的な表情です。
無感情な表情なので、眉や目、口に動きがありません。
上の図のように、男女の違いもほとんどないですね。
表情は顔パーツの動きがとても大切なので、無表情を他の表情を描くときの基本にしましょう。
笑顔の描き方コツ・描き分けを種類別に解説
笑顔で一番重要な顔パーツは口(くち)です。口角をあげるだけでも、図のように笑っている表情になります。
さらに目を閉じてあげると、よく見る笑顔の表情になりますね。
女性は少し丸く、男性は四角いイメージで描くと描き分けができます。
笑顔は全体的にパーツが上がっているイメージで描きましょう。
笑顔の描き方コツ
わくわくした表情
「わくわく」何かを期待しているシチュエーションでの表情です。
わくわくした笑顔の描き方のポイントは眉をアーチ型に、目をキラキラに、頬を赤らめる、口角を上げる等です。
にこっとした表情
知り合いを見つけた、写真を撮られる、良いことがあった、というような様々なシチュエーションで描かれる表情です。
ニコッとした笑顔の描き方のポイントは、眉を少し下げ、目を細める、頬を赤らめる、口角を上げること等です。
ニヤリとした表情
「ニヤリ」何かを企んでいる、企みが成功したシチュエーションでの表情です。
・・・眉を下げる、目を細める、頬を赤らめる、口角を上げる
ほっとした表情
「ほっ」不安が解消されたシチュエーションでの表情です。
ほっとした表情の描き方のポイントは、汗をかく、眉を下げる、目を細める、口角を上げて小さく口を開ける等です。
クスクスとした表情
「クスクス」小さい声で笑うシチュエーションでの表情です。
・・・眉を少し下げる、目を閉じる、口角を上げて口を閉じる
笑顔の描き分け!感情レベル別
「レベル1」・・・並行型の眉、口角を上げて口は閉じたまま
「レベル2」・・・アーチ形の眉、目を少し細める、頬を少し染める、口角を上げて口は閉じたまま
「レベル3」・・・アーチ形の眉、目を細める、頬を少し染める、口角を上げて口を開ける
「レベル4」・・・アーチ形の眉、目を細める、頬を染める、口角を上げて口を大きく開ける
「レベル5」・・・眉を下げる、目を閉じて涙を流す、口角を上げて口を大きく開ける
悲しい顔を描くコツをつかもう
悲しい顔で一番重要な顔パーツは眉です。
眉を下げると、一気に悲しい表情になりますね。
口角も同じように下げてあげると、より悲しい顔になります。
女性は目が大きい分、まつ毛位置を調整するとわかりやすく悲しい表情になります。
悲しい顔は全体的にパーツが下に下がるイメージで描きましょう。
シチュエーション別の悲しい顔の種類
しくしくした表情
「しくしく」小さい声で泣いているシチュエーションでの表情です。
・・・眉を下げる、目を閉じて涙を流す、口角を下げて口を閉じる
ぐっとこらえた表情
「ぐっ」涙をこらえているシチュエーションでの表情です。
・・・眉を下げる、目を少し細めて少し涙を流す、頬を染める、口角を下げて口を閉じる
がーんとした表情
「がーん」ショックな事があったシチュエーションでの表情です。
・・・顔が青ざめる、眉を下げる、目を見開く、口角を下げて大きく開く
しょぼーんとした表情
「しょぼーん」少し気持ちが沈む出来事があったシチュエーションでの表情です。
・・・眉を下げる、口角を下げて口を閉じる、口の大きさは小さく
うるうるした表情
「うるうる」今にも涙がこぼれ落ちそうなシチュエーションでの表情です。
・・・眉を下げる、目をうるうるに、頬を赤らめる、口角を下げる
悲しい顔の描き分け!感情レベル別
「レベル1」・・・眉を下げる、口を並行に
「レベル2」・・・眉を下げる、口角を下げる
「レベル3」・・・眉を下げる、目を細める、口角を下げる
「レベル4」・・・眉を下げる、目を細めて涙を流す、頬を少し染める、口角を下げて少し口を開ける
「レベル5」・・・眉を下げる、眉間にシワをいれる、目を細めて涙を流す、頬を染める、口角を下げて口をあける
怒り顔を描くコツをつかもう
怒り顔で一番重要な顔パーツも眉です。
眉をあげると、強気な印象になりますね。
そして口角を下げてあげると、より怒っている顔になります。
男性は女性よりも眉毛の位置を目に近づけてあげるとより男性らしくなります。
怒り顔は眉を上げて、口角を下げるように描きましょう。
怒り顔の種類|シチュエーション別
イライラした表情
「イライラ」怒りが長く続いている、徐々に怒りがこみ上げてきたシチュエーションでの表情です。
・・・眉をあげる、眉間にしわをいれる、目を細める、口角を下げる、怒りマークを描く
ムカッとした表情
「ムカッ」急激に怒りがこみ上げるシチュエーションでの表情です。
・・・顔全体を赤らめる、眉を上げる、目を見開く、口角を下げる
ぷんぷんした表情
「ぷんぷん」コミカルな怒りをあらわすシチュエーションでの表情です。
・・・眉を少し上げる、目を少し細める、頬を赤らめて膨らます、口角を下げる
ギロっとした表情
「ギロ」相手を睨んでいるシチュエーションでの表情です。
・・・顔に影を入れる、眉を少し上げる、相手のいる方向に瞳を描く、三白眼にする、口は平行に
ムスッとした表情
「ムスッ」すねているシチュエーションでの表情です。
・・・眉を少し上げる、目をすわらせて涙を描く、口角を下げて閉じる
怒り顔の描き分け|感情レベル別
「レベル1」・・・眉を上げる、口は平行にして口は閉じたまま
「レベル2」・・・眉を上げる、口角を下げて口は閉じたまま
「レベル3」・・・眉を上げる、眉間にシワをいれる、目を少し細める、口角を下げる、口は閉じたまま
「レベル4」・・・眉を上げる、眉間にシワをいれる、目を細める、鼻頭を赤く、口角を下げて少し口を開ける
「レベル5」・・・眉を上げる、眉間にシワをいれる、目を見開く、鼻頭を赤く、口角を下げて大きく口を開ける
驚き顔を描くコツをつかもう
驚き顔で一番重要な顔パーツは目です。
目を見開くと、ショックを受けた印象になりますね。
さらに口をあけてあげると、より驚いた顔になります。
驚き顔は男女で差はほとんどありませんが、男性は女性よりも目が小さいので、ちゃんと見開いて見えるように描くよう注意しましょう。
実際に人が驚いたときは瞳孔が大きくなりますが、
イラストやマンガで驚いた表情を描くときは、瞳孔は小さく描くのがポイントです。
驚き顔の種類|シチュエーション別
ビクっとした表情
「ビク」突然起きたことに少し驚くシチュエーションでの表情です。
・・・汗をかく、眉は少し上げる、目を少し見開く、口を小さく開ける
ドキ!っとした表情
「ドキ!」隠していたことがバレてしまう、思わぬことが起きたシチュエーションでの表情です。
・・・汗をかく、眉を上げる、目を少し見開く、口角を下げて口を閉じる
ギクッ!とした表情
「ギクッ」図星をつかれてしまったシチュエーションでの表情です。
・・・汗をかく、眉を上げる、目を少し見開く、口角を上げて口を開ける
ぽかんとした表情
「ぽかん」理解できないことが突然起きてしまったシチュエーションでの表情です。
・・・眉を目から離してアーチ型に、目を見開く、口を大きく開く
ギョッとした表情
「ギョッ」衝撃的なことが突然起きたシチュエーションでの表情です。
・・・汗をかく、眉を上げる、眉間にシワをいれる、目を見開く、口を大きく開く
驚き顔の描き分け!感情レベル別
「レベル1」・・・汗をかく、アーチ形の眉、口を少し開ける
「レベル2」・・・汗をかく、アーチ形の眉、目を少し見開く、少し口を開ける
「レベル3」・・・汗をかく、眉を上げる、目を少し見開く、口を開ける
「レベル4」・・・汗をかく、眉を上げる、目を見開く、口を大きく開ける
「レベル5」・・・汗をかく、眉を上げる、眉間にシワをいれる、鼻頭を赤く、目を見開く、口を大きく開ける
かわいい表情を描くコツ
流行りの可愛い表情は図の様に笑顔や柔らかい無表情、ぽかん系で多く描かれています。
笑顔はプラスの感情を表現する表情なので、暖かくて可愛い印象になります。
無表情はクールな印象でもあるのですが、頬が赤かったり眉を少し下げたりしてあげると可愛くなります。
ぽかん系は無表情とそこまで変わりはありませんが、小さく口を開けたぽやんとした表情のことです。力の抜けた柔らかい表情なので可愛い顔になります。
少し目を細めてあげるのがポイントです。
かっこいい表情を描くコツ
流行りのかっこいい表情は図の様に無表情で多く描かれています。
可愛い表情でもご紹介した無表情はクールなイラストに多く使われています。
そのままの無表情でもミステリアスな雰囲気を出せます。
さらにハイライトをなくすと、目力が強まりよりかっこよくすることもできます。
かっこいい表情では目はとても大切なパーツなので、丁寧に描いてあげましょう。
表情豊かなキャラクターを描けるようになろう
この記事を読んで様々な表情の描き方を学んでいただけたとおもいます。
シチュエーションと感情の数だけ表情があるので、描きたいイラストやマンガに合わせて思い通りの表情を描きましょう。
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