大人気の漫画家になるには?初心者が通るべきデビューまでの道のり
せっかく漫画の技術を学ぶのなら、腕を上げて漫画家になりたい方もいらっしゃることでしょう。ただ、今は初心者の場合、どうすれば漫画家になれるのかがわからない方も多いはず。
ここでは、初心者が漫画家デビューするまでの道のりや、その他知っておくべき情報をご紹介します。
漫画家デビューまでの道のりは大きく分けて6つ
漫画家デビューまでの道のりは、大きく分けて6つあります。
しかし、このうちの一つだけでデビューする人はあまりおらず、この中の複数の道を利用してデビューのチャンスをつかんでいます。
方法1:編集者の目に留まるチャンスを狙い「新人賞」に応募する
方法2:出版社に作品を持ち込み、編集者にアドバイスや紹介をしてもらう
方法3:漫画家のアシスタントとしてプロのそばで技術を学ぶ
方法4:WEBマンガのインディーズに投稿し続ける
方法5:コミケやSNSで人気になることを目指す
方法6:編集者との接点があるマンガの専門学校等に通う
方法1.編集者の目に留まるチャンスを狙い「新人賞」に応募する
現在活躍している大家といわれる漫画家のほとんどは、漫画雑誌の「新人賞」受賞がデビューのきっかけです。かつては地方在住の漫画家志望の若者のチャンスは、この新人賞への応募しかありませんでした。
新人賞を受賞できなくても、佳作などに入選して編集者に将来性を見込まれた人は、編集者がつくことで指導を受けたり、プロ漫画家のアシスタントとして紹介されたりして次のチャンスを狙います。
方法2.出版社に作品を持ち込み編集者にアドバイスや紹介をしてもらう
漫画誌を出版している編集部に自分の描いた作品を持って行って、実際に編集者に見てもらう方法です。一度でスカウトされることは稀ですが、その場で原稿を見てアドバイスをもらえることは貴重な経験になるでしょう。
もちろん、厳しい批評であることが大半ですが、何度か見てもらううちにアシスタントの口を紹介してもらえたり、新人賞への応募を勧められたりする可能性もあります。
出版社に原稿持ち込みする方法
各出版社ごとに、持ち込みに関する情報ページがあるのでチェックしてから持ち込みしましょう。
少年ジャンプへの持ち込み手順
たとえば少年ジャンプへの持ち込みは、事前に電話などで連絡してから来るようにとのこと。詳しくは下記公式サイトをチェックしましょう。
受付電話:03-3230-6233
対応時間:月~金の午前10時~午後10時まで
方法3.漫画家のアシスタントとしてプロのそばで技術を学ぶ
アシスタントは忙しい漫画家の仕事をサポートしますが、中には漫画制作だけでなく、掃除や買い物など生活全般のお手伝いを任される場合もあります。
プロの漫画家の仕事を目の当たりにすることで、技術を学ぶだけでなく様々な刺激を受ける大変効果的な修行の場といえるでしょう。
アシスタントになるには、
- 雑誌・WEBに掲載されるアシスタント募集のお知らせに応募する
- 編集者のつてで紹介してもらう
というのが主なルートです。
アシスタントになるには、雑誌などに掲載されるアシスタント募集のお知らせに応募するほか、編集者のつてで紹介してもらうといったルートがあります。
アシスタントを続けながら、自分の作品を自分の先生である漫画家やその担当編集者に見てもらったり、新人賞に応募したりしてデビューを目指します。
漫画家アシスタント求人情報の探し方
各出版社の公式サイト・雑誌のもくじをチェック
連載を勝ち取っている先生から直接学べるチャンスがあります。憧れのあの先生も募集しているかもしれませんので、各出版社の公式サイトを一度はチェックしてみましょう。
また、雑誌巻末にあるもくじも見てみましょう。アシスタント求人募集のページやお知らせが載っていることがあります。
アシスタント募集掲示板・サイトで探す
漫画家のアシスタント募集情報を掲載するWEBサイトを見てみましょう。条件や、勤務先もたくさんあり、在宅での勤務が可能な案件もあります。
方法4.ウェブの漫画サイトのインディーズに投稿してランキング上位を狙う
ウェブの漫画サイトには、プロの漫画家の作品と同時に、無名の新人も無料で投稿できる場があり、自分の作品を多くの人に見てもらえるチャンスがあります。
デジタル漫画家を目指す場合は、このように自分でどんどん作品を投稿していく方法が主流です。
作品の閲覧数、ダウンロード数は作品の評価をはっきり数字で表します。新人賞などのように編集者の評価を飛び越して、読者に評価されているか否かは一目瞭然です。
非常に厳しい世界ですが、どんな人にも開かれた公平な場ともいえるでしょう。
誰でも投稿できる有名WEBマンガアプリ
comicoチャレンジは、だれでも投稿できるのが魅力です。詳しい投稿の方法はcomicoの公式HPをチェック!
方法5.コミケやSNSで注目を集めてスカウトされる
漫画のジャンルによっては、コミケやPixivなどのSNSでコアなファンを集めている人もいるでしょう。紙媒体、デジタル漫画問わず、そうした人の中にも編集者にスカウトされてプロデビューする人はいます。
おすすめのSNS
- Pixiv
- ニコニコ静画
- GALLERIA
今はインディーズに投稿したり、コミケに参加したり、無名の新人が自分の作品を積極的に発表できる場が増え、漫画家としてデビューするチャンスが格段に増えています。
実際、専門学校に通いながら、あるいはアシスタントをしながら同時並行で自作の漫画を発表している人がほとんどです。
方法6.編集者・漫画家とのコネクションがある専門学校などの漫画学校に通う
昨今は、専門学校出身のプロ漫画家が増えてきています。イラストレーターや漫画家を養成するコースを設置した専門学校も、各地にどんどん開校しています。
専門学校の講師は編集者や漫画家とのコネクションがあるので、優秀な学生を編集者や漫画家に紹介することもあります。
そんなチャンスをつかんだ人は、在校しながら、あるいは卒業後に、有名漫画家のアシスタントとして修行を積んでデビューを狙う場合もあります。
初心者は漫画学校に通うことで作画の技術をみっちり学べる
初心者が専門学校で学ぶ最大のメリットは、基本的な作画の技術をみっちり学べることです。
加えて、色彩論や構成論など、作画に必要な論理的なジャンルも勉強します。独学だけでは得られない難しい知識と技術を学べることこそ、漫画学校の魅力です。
目指す方向性を考えよう!漫画家の活躍の場は主に3つ
現在、漫画家の活躍の場は主に下記の3つです。
- 週刊誌・月刊誌
- 同人誌
- 電子漫画(ウェブ漫画)
漫画家と呼ばれる人すべてが、漫画雑誌で連載を行っているような大人気のプロ漫画家というわけではありません。
他に職業を持ちながら、一定のファンを持つような漫画家もいます。
あなたが目指したいと思うのは、どのようなスタイルの漫画家でしょうか?
ここからは、3つの主な活躍の場について理解し、自分の目指す方向性を考えてみましょう。
週刊誌・月刊誌で編集者と作品を作り上げていく
10数年前までは、漫画といえば週刊誌や月刊誌。評判のいい漫画家の作品が単行本になるという、いわゆる紙媒体で読まれる漫画が主流でした。
週刊誌や月刊誌で活躍している漫画家は、出版社が主催する新人賞でデビューした経歴を持つ人が大半です。
入賞後は担当編集者と二人三脚で「読まれる漫画」を描き続けることで人気漫画家に成長していきます。
同人誌なら自分のペースで好きなように漫画を描ける
人気なのは週刊誌や月刊誌の漫画だけではありません。
コミケ(コミックマーケット)などで出される同人誌のファンは多く、会場の盛況ぶりをテレビなどで見たことがある方も多いでしょう。
コミケのような大規模なイベント以外にも、同人誌の即売会は年間に何回か開催されています。
同人誌の即売会は、出版社の編集者が新人発掘の場にしています。また、メジャーデビューを目指す漫画家のタマゴも、出版社とのコネクション作りのチャンスをつかむために即売会に参加しています。
しかし、同人誌系の漫画家には、メジャーデビューを目指さない人もいます。
純粋に好きな漫画を自分のペースで描きたい人は、同人誌で漫画家を目指すほうが向いています。
電子漫画(ウェブ漫画)のインディーズへ自由に作品を投稿する
漫画はスマホやタブレットで読むもの、という若い世代が増えています。
前述のとおり、ウェブの漫画サイトでは、プロの漫画家の作品を掲載するだけでなく、無料で電子(ウェブ)漫画を投稿できるインディーズという場を設けています。
また、投稿された漫画の中で人気の出た漫画家にプロデビューの道を開いている場合があります。サイトによっては自分の漫画を電子書籍化でき、好きな人に買ってもらえるシステムもあります。
ウェブ漫画も、基本的に編集者の意向とは関係なく好きな作品を描けるフィールドです。
費用に関しても、初期投資としてデジタルツールは必要ですが、一度購入してしまえば紙媒体のアナログ漫画よりもコストパフォーマンスは良好といえます。
漫画制作のデジタル化が進み地方にいながらにして漫画家を目指せる
他業種同様、漫画制作の現場も、ここ10年ほどでデジタル化が進んでいます。これにより全国どこにいても漫画家を目指せるようになりました。
これまでは担当編集者が各出版社に持ち帰っていた原稿も、メールで送れますし、そのままアップロードして入稿まで進められます。
また、多数のアシスタントを雇う必要がなくなったのに加え、打ち合わせもメールやSNSなどで済みます。そのため、出版社の集中する東京に移住せず、地方在住のままでも漫画家として活躍できる機会が増えてきています。
大人気の漫画家になるには実力をつけてチャンスを狙おう
大人気の漫画家になるには、しっかりと作画の基礎を身につけるばかりでなく、最近ではデジタルツールの知識と技能も必須です。
そして一番大切なのはチャンスをつかむこと!大人気の漫画家になる道は一つではありませんが、十分な実力をつけてビッグチャンスをねらってくださいね。
- 教室の雰囲気や講師の人柄を確認できる!
- 個別に受講内容提案をしてもらえる!