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タイツの描き方で差がつく!質感を高める塗り方とデニール別表現のコツ

タイツの描き方で差がつく!質感を高める塗り方とデニール別表現のコツ
  • 「タイツを描いても質感が出ない」
  • 「足が太く見える」
  • 「なんとなく塗っているだけ」

そんな悩みはありませんか?タイツをはいた推しをもっと魅力的に描きたいのに、仕上がりに納得できない…という人も多いはずです。

タイツは「 光・配色・質感のルールを押さえる」と、脚を細く美しく魅せられます。

この記事では、美しく見えるタイツ塗りについて解説します。具体的な塗り方や配色パターンを実例つきで紹介するので、映えるタイツを自在に描けるよう一緒にステップアップしましょう。

タイツの塗りは「質感と光」が命

タイツ塗りは“質感と光”が命(手順画像 1)

魅力的なタイツにするには、「質感と光」の表現が欠かせません。

ここで言う質感とは、生地が伸びて「肌が透ける色味の変化」のこと。 そして光とは、脚の形を立体的に見せる「ハイライト」のことです。

単に影を塗るのではなく、どこが膨らんでいて、どこで生地が伸びているかを意識するだけで、タイツのリアリティは劇的に向上します。まずは、その違いを具体例で見ていきましょう。

タイツの塗りに使うブラシ種類

タイツ塗りに使うブラシ(手順画像 2)

タイツの塗りは、様々なブラシを使い分けることで立体感や質感を表現しやすくなります。

タイツ塗りに使うブラシ(手順画像 3)

Gペン

はっきりした線が描ける固めのブラシです。 主に影の輪郭を決める時に使います。

ぼかしツール

Gペンなどで描かれた塗りの輪郭をぼかすツールです。 タイツの影をなめらかにしたい時に使います。 全部をぼかすのではなく、下地と影の境目だけを軽くなじませるのがコツです。

エアブラシ(柔らか)

ぼかしツール(手順画像 4)

ふんわりとしたグラデーションが作れる柔らかいブラシです。

広い範囲に光や影を入れる時に使用します。 また不透明度を下げて何度も重ねると自然な空気感が出ます。

太ももやすねの反射光、肌の透け感を出すのにぴったりです。

エアブラシ(固い)

エアブラシ(柔らか)(手順画像 5)

エアブラシ(柔らか)よりもエッジがはっきりしているブラシです。 情報量を増やすのに向いており、仕上げ段階でもう少し立体感を強めたい時、ハイライトを重ねたい時に使うと効果的です。

実践!タイツを塗る基本・手順

タイツを自然に見せるための基本レイヤー構成と5段階に分けた塗り手順を紹介します。

タイツを塗る際のレイヤー構成の基本

レイヤー構成の基本(手順画像 6)

始めに影や光などの段階ごとにレイヤーを分けましょう。 段階ごとにレイヤーを分けることで、合成モードの変更や不透明度の調節ができ、光と影を自然に整えられます。

・影やグラデのレイヤーは、乗算モードに設定します。

・好みで不透明度を調整します。 ・影や反射光のレイヤーは重ねすぎず、2〜3枚ほどに収めると透明感を保ちやすいです。

塗りの基本手順(5ステップ)

準備したレイヤーを使って、以下の順でタイツを塗り進めます。
今回はグレーのタイツの塗り方を解説します。
使用ソフトは、クリップスタジオです。(手順画像 7)

準備したレイヤーを使って、以下の順でタイツを塗り進めます。 今回はグレーのタイツの塗り方を解説します。(使用ソフト:クリップスタジオペイント)

  1. ベースカラーを塗る
  2. 影を乗算で追加
  3. ハイライトを入れる
  4. 薄い影を重ねて立体感を調整
  5. 全体の明暗と彩度を整える

1.ベースカラーを塗る

1.ベースカラーを塗る(手順画像 8)

タイツのベースカラーは、青寄りの黒や中間色のグレーで塗ります。 少し色味のあるグレーや黒を使うことで、影を塗り足しても重たくなりすぎず柔らかい印象にできます。

黒ベタは足を太く見せてしまう
黒ベタは足を太く見せてしまう(手順画像 9)

まっ黒をベースにすると、立体感を出すための影色を乗せても差がつきづらく、脚全体が平面的に見えてしまいます。

わずかに色味を含んだ“濃いグレー”をベースにすると、上から影やハイライトを重ねても自然に馴染みます。

2.を乗算で追加する

2.影を乗算で追加する(手順画像 10)

タイツの影を塗りましょう。 今回は、光源を正面上からに設定します。  Gペンなど固めのブラシを使用し、内もも・ひざ裏・足首など、光が届きにくい場所を中心に塗ります。

2.影を乗算で追加する(手順画像 11)

Gペンを使うことで、影の形を明確にしやすくなり、脚の立体感が出せます。 また影や輪郭に張りが出て、タイツ特有のピタッとした質感にもできます。

逆にすべてをやわらかいブラシで塗ると全体がぼやけて、平面的で締まりのない仕上がりになってしまいます。 ブラシそれぞれの特徴を知って使い分けましょう。

色味を混ぜて深みを出そう
色味を混ぜて深みを出そう(手順画像 12)

影の色は、黒だけに頼らずグレー・青紫・赤みを混ぜて深みを出しましょう。 青みを足すとクールで洗練された印象になり、赤みを加えると血色感が出て柔らかく見えます。 またほんの少し色味を混ぜることで空気を含んだような自然な質感に仕上がります。 下地の色も影の色に揃えると統一感が出ます。

3.ハイライトを入れる

3.ハイライトを入れる(手順画像 13)

もも前・すね前に縦に細いハイライトを1本ずつ引きます。 すね部分のハイライトが一番長く細くなるように入れると、光がきれいに見えます。

ハイライトの色は白ではなく、やや明るい灰色を使うと自然です。
合成モードは「通常」または「オーバーレイ」のどちらかがおすすめです。
Gペンを使って線を引き、エアブラシ(柔らか)の透明色で削るように整えましょう。(手順画像 14)

ハイライトの色は白ではなく、やや明るい灰色を使うと自然です。 合成モードは「通常」または「オーバーレイ」のどちらかがおすすめです。 Gペンを使って線を引き、エアブラシ(柔らか)の透明色で削るように整えましょう。

ハイライトを置くポイント
ハイライトを置くポイント(手順画像 15)

ハイライトを縦に細く入れることで、脚の長さを強調したり細く見せたりできます。 また脚の中心に細く入れると、立体感が出やすいです。 光を強くのせるとテカリが強く、少し不自然で固い印象になってしまいます。

ぼかしたり不透明度を調整したりするとなめらかで自然なツヤになります。

4.ぼかしと色の調整で自然な立体感を出す

4.ぼかしと色の調整で自然な立体感を出す(手順画像 16)

通常レイヤーで薄い影を重ねて境界をやわらかくぼかすと、肌の柔らかい質感が表現しやすくなります。パキッとした影だけでなく、この中間のボケがあることで、光が回り込んでいるような奥行き(前後感)が生まれ、脚の立体感が引き立ちます。

4.ぼかしと色の調整で自然な立体感を出す(手順画像 17)

前述の「2.影を乗算で追加する」工程で置いた影の境界をぼかしツールで馴染ませてから、エアブラシで影の範囲にグラデーションを加えることで、タイツ特有のなめらかな質感と脚の丸みを自然に表現できます。

4.ぼかしと色の調整で自然な立体感を出す(手順画像 18)

ぼかした影レイヤーの透明ピクセルをロック、ぼかした部分に彩度高めの環境色を乗せる。

5.全体の明暗と彩度を整える

5.全体の明暗と彩度を整える(手順画像 19)

不透明度を調整して、影とハイライトの“明暗の差”を整えます。

影が濃すぎると重く、薄すぎると平坦に見えるため、明るい部分と暗い部分のコントラストを確認しながら調整しましょう。

  1. 影の一番暗い部分に、地面の色や周囲の光を反映した反射光を薄く入れます…これにより、影が真っ黒に沈むのを防ぎ、脚が円柱状に後ろ側へ回り込んでいる様子を表現できます。
  2. また、膝や太ももなどの生地が伸びて肌が透けている部分に、オレンジや赤系の色を「オーバーレイ」で重ねてみると質感がよりなじみます。
  3. 最後に縮小表示で光と影の流れが自然かを確認します。

影が強すぎる部分やハイライトが浮いている部分は、縮小すると特に目立つため、全体の印象を整えるチェックとして有効です。

タイツの表現を高める3つのポイント

タイツの厚みにあわせて塗り分けよう

タイツの厚みにあわせて塗り分けよう(手順画像 20)

タイツの種類は、大まかに薄手と厚手と2種類あります。

タイツを塗る際は、薄手と厚手の違いを意識して表現を変えましょう。

・薄手:細く長いハイライトで透け感を出します。 影のレイヤーは、不透明度30〜50%が目安です。

・厚手:ハイライトを控えめにし、陰影のグラデーションを重視します。 影のレイヤーは、不透明度70〜90%が目安です。

また細かい厚みの違い(デニール)は、ベースカラーとハイライトの色の違いで描き分けられます。

デニールとは?

デニールとは?(手順画像 21)

デニールは糸の太さや密度を表す単位です。

数値が高いほど厚く透けにくくなり、見た目が少し重く感じられます。

30デニール
デニールとは?(手順画像 22)

30デニールのタイツは肌が透け、細くて柔らかい光が脚の外側にも見られます。

これは生地が薄く、脚の立体が透けて見えているためです。

30デニールの生地にハイライトを入れる場合は、肌の透け感を活かすため、強い光を避けつつ脚の中央がわずかに明るくなる程度に描くのがポイントです。

60デニール
デニールとは?(手順画像 23)

60デニールのタイツは厚みのある素材で肌色はほとんど透けず、生地の表面に強い光沢感が現れるのが特徴です。

厚手で表面が均一なため、光が面で広がって回り込みやすいです。 光が面で広がって回り込みやすいというのは、影との境界線がなだらかで、光が広く当たって見えるということです。

意識することとしては、真ん中に薄く明るめのグレーでハイライトを置き、そこから周囲に向かって光が広がっていくようにグラデーションを作ります。 これにより、脚の立体感と、生地のしっとりした厚みが表現できます。

不透明に近い生地なので、脚の中央部分は30デニールよりも暗く、ハイライトがグレーに近づくように描き込みましょう。 一番明るいところと一番暗いところの差を縮めることで、透け感のない、詰まった繊維の密度を表現できます。

120デニール
デニールとは?(手順画像 24)

120デニールのタイツは生地が非常に厚く、肌色は一切透けません。 質感はマット寄りで光を吸収しやすいため、ハイライトは極めて弱く、反射光も目立ちにくいのが特徴です。

そのため脚の中央部分が明るくならず、白飛びが起こることもほとんどありません。 不透明な素材であるため、そもそも強いハイライトが付きません。

また、膝蓋骨周辺の凸凹部分にも光がほとんど入りません。 これは生地が光を通さないため、自然な回り込み光が生じないことによります。

全体として、重厚感があり落ち着いた、高級感のある印象を与えるタイツです。

影の色で“冷たさ”と透明感を出そう

影の色で“冷たさ”と透明感を出そう(手順画像 25)

影の色を“黒”ではなく少し冷たい色にすると、透けるような軽さときれいなツヤが出ます。

黒やグレーだけで塗ると重く見えやすいので、青みのある影を重ねて“空気の冷たさ”を感じさせましょう。

影の色で“冷たさ”と透明感を出そう(手順画像 26)

また同じ黒でも、明度と彩度の違いで印象は大きく変わります。 低明度+低明度 → つややかでモードな印象

影の色で“冷たさ”と透明感を出そう(手順画像 27)

中明度+低彩度 → 落ち着いたナチュラル感

また照明の色温度(暖色/寒色)でもタイツの見え方は変化しますので、 光源の色を意識しながら明暗を調整するのも大切です。

ライティングに関する下記の記事でも詳しく解説していますので参考にして下さい

イラスト制作のライティング表現を解説!光の描き方応用
イラスト制作のライティング表現を解説!光の描き方応用

テクスチャ素材を使って質感を表現しよう

テクスチャ素材を使って質感を表現しよう(手順画像 28)

テクスチャを使うと、『塗りで表現しづらい繊維感』+『光の吸収感』 を自然に出せます。

テクスチャ素材を使って質感を表現しよう(手順画像 29)
使いやすいテクスチャの特徴
  • 細かいノイズ(砂目、布目)
  • 均一で、方向性のない粒子感
  • コントラストが低め ・線の模様が強すぎない
適していない素材
  • 布の織りがハッキリしたもの(キャンバス地、麻など)
  • 金属のようなハイライトを含むもの
  • 斜線、規則模様が強すぎるもの

テクスチャの貼り方手順

テクスチャの貼り方手順(手順画像 30)
  1. 完成したタイツ塗りのレイヤーをフォルダにまとめる
  2. フォルダの真上にテクスチャをドラッグ&ドロップし、フォルダにクリッピングする
  3. テクスチャのレイヤーをオーバーレイに変更し、不透明度を 10〜40% へ調整
  4. ハイライト部分は、レイヤーマスクを使ってテクスチャを軽く消す

レイヤーマスクを使ってテクスチャを部分的に削っておくと、ハイライトが汚れず自然に見えます。

ポイントを押さえて理想のタイツ塗りにしよう!

ポイントを押さえて理想のタイツ塗りにしよう!(手順画像 31)

光と影のしくみを知ると、タイツの厚さや透け方を思いどおりに描けるようになります。 タイツは、ただ黒く塗るだけじゃなく、

どこに光が当たって、どこが暗くなるのかを考えることが大切です。 少しずつわかってくると、理想のタイツが描けるようになります。

egacoでは実際のイラスト制作現場を知るプロ講師が、構造の理解から仕上げの塗りまで丁寧に指導します。

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この記事を書いた人
イラスト・マンガ教室egaco(エガコ) 先生
イラスト・マンガ教室egaco(エガコ)の講師です。全国14教室とオンラインにて個別指導で作画レッスンを提供しており、今まで5000人以上の方にレッスンを提供してきました。全くの初心者の方にも選ばれていますので、これから上達したい方はぜひ一度無料体験にお越しくださいませ

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