メーカー・種類別に比較!マンガ原稿用紙でおすすめを紹介
マンガを描こうと思ったとき、
と思った方に参考になるように、マンガ原稿用紙の種類や代表的なメーカー、紙の厚み別に「特徴・メリット・デメリット」をまとめました。マンガの原稿用紙は、ご自身の筆圧や予算なども考慮して選んでください。マンガを描きたい方の参考になれば幸いです。
マンガ原稿用紙の種類とは
まず、漫画原稿用紙に使用されている紙についてですが、大きく分けて『上質紙』と『ケント紙』の2種類があります。
市販されている漫画原稿用紙は、基本は上質紙に分類されます。漫画原稿用紙が市販されていない頃は、漫画はケント紙に描くのが一般的でした。
上質紙に比べてケント紙のほうが紙質がツルツルしていて、インクのにじみも少ないです。
ですがケント紙は上質紙よりも高価です。市販されているB4の漫画原稿用紙が500円~600円前後に対し、
漫画用にメモリのついたB4ケント紙は40枚で900円以上するので、手が出しにくいです。
今回は一般的に市販されている漫画原稿用紙(上質紙)を、入手しやすく、同価格帯の3種類のメーカーから比較して紹介します。
マンガ原稿用紙メーカーごとに比較
IC(アイシー)
書店でよく見かける原稿用紙です。漫画家の方や少し漫画をかじったことがある方はこれを選ぶことが多いと思います。
紙質がツルツルしていて、インクの伸びも良く、消しゴムにも強いです。初心者の方がマンガ原稿用紙を選ぶときは良くも悪くも、こちらから選ぶとまず間違いはないと思います。
また紙が若干黄色がかっていて、目に優しいです。それ故雑誌に印刷された雰囲気が出て、上手く描けたように見える(かもしれないです)。
通常のメモリに加え、3コマと4コマに等分割できます。
ミューズ
書店にはあまり売っていませんが、画材屋にはよく売っている原稿用紙です。
紙質はツルツルしていて、アイシーに比べて、ペンの引っ掛かりが少ないので、滑らかに描くことができます。
消しゴムにも強いので、個人的にはこれが一番お勧めです。
紙の色は黄ばみがない白色です。
B4原稿用紙の場合、タチキリ線の外の余白(トンボ)の幅がアイシーやデリーターは10㎜に対して、ミューズは5mmなので、他のメーカーを使い慣れている方にとっては物足りなく感じるかもしれません。
他のメーカーに比べて、メモリの印刷が濃い目です。
DELETER(デリーター)
最近よく書店でも見かけるようになった原稿用紙です。他の2つはツルツルして硬い触り心地に対し、こちらは柔らかい感じがします。
近年アイシーよりこれが市場を占めている傾向もあり、一般的と思われる方も多いと思います。ただし、アイシーやミューズに比べて紙質が湿気りやすいです。
よって、ずっと使っているとインクが滲みやすくなり、また何度も消しゴムを描けると紙が弱くなりやすいです。
下書きを別の紙に描いて、ペンでトレースするという使い方なら使えると思いますが、よく下書きを描き直す方や、手汗が多い方は注意して使いましょう。
その点、他のメーカーに比べて吸水しやすいので、筆ペンなどの墨の乾きが早く、きれいにベタを塗れます。
紙の色は、黄ばみがない白色です。
先述したケント紙を漫画用にメモリを付けたものが、こちらのメーカーから市販されています。
(上記は上質紙として市販されている漫画原稿用紙の所感を記載しておりますので、ケント紙の描き心地はまた別物です)
マンガ原稿用紙の厚み別に特徴を紹介
漫画原稿用紙には、紙の厚みが表記されており、主に110kgと135kgが一般的です(コピー用紙は90㎏です)。
それぞれの紙厚の違いを簡単にご説明いたします。
110kg:筆圧が弱い方、トレース台を使う方におすすめ
メリット:価格が安く、かさばりにくい
こちらのほうが135kgより軽く表示されていますので、当然紙の厚さも135kgのものより薄いです。
よってメリットとして、同じ40枚入りの漫画原稿用紙では、こちらのほうが価格も安くなります。
また、原稿が増えた際にかさばりにくいです。厚みが薄い分光を通しやすいので、トレース台を使って作業される方はトレースしやすいです。
筆圧の弱い人、手を痛めつつある人には軽くて抵抗感(紙の反発力)が弱い110㎏。を、おススメします。
デメリット:紙がぐっしゃっとなりやすい
デメリットとしては、消しゴムをかけるときの力が強いと紙がグシャっとなりやすいので、注意が必要です。
また、トーンを貼る際は紙が薄いので、原稿用紙まで貫通して切ってしまわないように注意が必要です。
135kg:筆圧が強い方、下書きしっかり派におすすめ
メリット:たわみにくく、貫通しにくい
メリットとしては110kgのデメリットの反対で、消しゴムをかけた際に紙がたわみにくかったり、
トーンを貼る際にカッターが貫通しにくいです。
下書きをしっかり描く方や、筆圧の強い方はこちらが使いやすいと思います。また、水彩やコピックなどで色を塗る際は、紙がふやけにくいのでこちらのほうが使いやすいかもしれません。
デメリット:若干値段が高く、かさばることも
デメリットとしては110kgに比べ価格が若干高いことと、原稿が増えた際にかさばって重くなることです。