かわいいスカートの描き方!スカートの構造・アレンジ方法・動きのある表現も解説

この記事はイラスト・マンガ教室egacoの講師(イラストレーター・マンガ家)が商業制作などで磨いた知識や技術をもとに作成しています。より自分の描きたいものに合わせた内容を知りたい方は、egacoでの個別指導レッスンの受講をおすすめします。
目次
スカートを描くのは一見簡単そうに見えますが、リアルな動きをつけたりかわいいデザインにしたりしようとすると複雑です。
また制服に使われているプリーツスカートや、女性らしい可愛い印象のフリルスカートは描く機会が多い服装です。
そんなスカートですが、「ひだやフリルが複雑で自然に描けない」「動きのついたスカートの描き方がわからない」など悩んだことはありませんか?
自然なスカートを描くには、まず構造をしっかり理解することが大切です。
この記事では、スカートの種類から構造、描き方を解説します。さらには動きのついたスカートの描き方や、スカートを可愛くアレンジする方法まで紹介しますのでぜひご覧ください。
スカートの種類・特徴を知ろう
スカートの長さは大きく3種類ある

ミニ
ひざより短い長さのスカートです。若々しく健康的で活発な印象を与えます。
ひざ丈
ひざ辺りの長さまであるスカートで、ビジネスシーンでも普段着でも使いやすい丈です。ひざが隠れると落ち着いた印象を与えます。
ロング
足首辺りの長さまであるスカートです。リラックス感が演出でき、カジュアルなスタイルに合います。
スカートの形を知ろう

プリーツスカート
プリーツ(ひだ・折り目)のついたスカート。きっちりとした印象で、学生服やフォーマルウェアに多く使われています。
ティアードスカート(フリルスカート)
フリルなどを段々に重ねて作られたスカート。ふわふわとした可愛らしい印象で、アイドルの衣装などにもよく使われます
フレアスカート
腰から裾にかけて緩やかに広がるスカート。女性らしい優雅なイメージを与えます。
タイトスカート
体のラインに沿うようなタイトなシルエットのスカート。体のラインを美しく見せ、スマートで洗練された大人の女性の印象を与えます
スカートの構造を知ろう
プリーツスカートの構造

プリーツスカートは、生地を折りたたんで折り目を付けたスカートです。
ひだの方向は左に向かって流れており、折り目は等間隔になっています。
プリーツスカートには、定番のプリーツスカート以外にも、ボックスプリーツスカートがあります。
ボックスプリーツスカートは、ひだが箱のような四角い形になるのが特徴です。
ティアードスカート(フリルスカート)の構造

ティアードスカートは、円柱の布の腰部分を縫い縮めることで、波のようなひだが裾にできるスカートです。
プリーツスカートのように生地に折り目をつけているわけではないので、ひだの形や大きさはランダムになります。
フリルを何段か重ねることで、より可愛らしいフリフリのスカートにすることもできます。
フレアスカートの構造

フレアスカートは、腰から裾に向かって朝顔のように緩やかに広がるスカートです。
ドーナツ型の布の真ん中を持ち上げたような形になっています。
ティアードスカートのように腰部分を縫い縮めてないので、余分な布がなくすっきりしています。また、裾にいくほど波打つような形状になるのが特徴です。
タイトスカートの構造

タイトスカートは、ウエストからお尻までの布を絞って、体に密着するようなつくりになっています。
動きやすくするため「スリット」と呼ばれる切れ目が裾に入ってることが多いです。
正面から見た基本のスカートを描いてみよう
プリーツスカートの描き方


- まずはスカートの土台となる形を描きます。
ウエストと裾を楕円で描き、プリンの形をイメージして、楕円の端同士を縦線で繋げましょう。
ウエスト部分は体にぴったりとくっつけて描き、裾は広げて描くのがコツです。
ウエストは基本おへその上あたりです。 - スカートの中に縦線を描いて、ひだの間隔を決めます。ひだの幅はスカートの中央部分を広く、端に行けば行くほど細くします。そうすることで、円柱状になっているスカートの立体感が表現できます。
- ひだの縦線に沿って、裾にひだの段差を描きます。
プリーツスカートにはひだの内側が見える角度があります。
正面から見た時は向かって左側の内側が見えるため、内側に来るひだの縦線を描いてから、ひだが蛇腹になるように描きましょう。
ティアードスカートの描き方

- まずはスカートの土台となる形を描きます。
ウエストと裾を楕円で描き、プリンの形をイメージして楕円の端同士を縦線で繋げましょう。
ウエスト部分は体にぴったりとくっつけて描き、裾は広げて描くのがコツです。
ウエストは基本おへその上あたりです。
- 裾のフリルを描きます。
膨らんだおもちが並んだ形をつぶすと簡単に裾のフリルが描けます。
- 裾のフリルの凹凸からウエストに向かって縦線を引き、段差を表現します。
フリルの凹凸によってスカートの裏地が見える場合も、縦線はウエストに向かって線を引くのがポイントです。
詳しいフリルの描き方についてはこちらの記事をご覧ください。

フレアスカートの描き方

- まずはスカートの土台となる形を描きます。
ウエスト部分と裾の部分を楕円で描き、プリンの形をイメージして楕円の端同士を縦線で繋げましょう。
ウエスト部分は体にぴったりとくっつけて描き、裾は広げて描くのがコツです。
ウエストは基本おへその上あたりです。 - 裾に幅の広いひだを描きます。
ティアードスカートよりも布がないため、ゆるく波打つように描きます。
こちらもフリルと同様、膨らんだおもちが並んだ形をつぶすと簡単に裾が描けます。
フリルのようには膨らまないため、スカートの内側は見えません。 - 裾からウエストに向かって縦線を描きますが、線はウエストまで完全に繋げず途中までにしましょう。
タイトスカートの描き方

ウエストと裾の部分に楕円を描きます。
裾の楕円を他のスカートの時より小さく描くことで、タイトスカートのスリムさを表現できます。
楕円の端同士を繋げる縦線は、体のラインに合わせて描きます。
基本のスカートをアレンジしよう
プリーツスカートを制服風チェックスカートにアレンジ

プリーツスカートに縦横のラインを入れることで、簡単に制服風チェックスカートを描くことができます。
- まずはスカート全体を下塗りします。
- スカートのひだの方向に合わせて縦ラインを入れます。
体の丸みに合わせて中央は太めの線、左右の端は細めの線にしましょう。 - 次に乗算レイヤーを使用して横ラインを入れます。
今度はスカートの裾の方向に合わせて入れましょう。
乗算レイヤーは影の表現をするときに便利な合成モードの1つです。 - 2,3の工程と同じ方法でさらに細い線を追加していきます。
暗い色で線を描くときは乗算レイヤーを使用します。
また明るい色で線を描くときは通常レイヤーを使用して、ブラシの不透明度を少し下げて描くのがコツです。
ウエスト部分は布が伸びた状態なので、プリーツ部分より幅を広くして柄を描きます。
- 最後にスカートの右側に大きく影を付けます。影をつけるときは通常レイヤーで塗るとそれまでに描いた柄が消えてしまうので、乗算レイヤーを使用して塗りましょう。
乗算レイヤーの詳しい使い方についてはこちらの記事をご覧ください。

ティアードスカートをアイドル衣装にアレンジ

ティアードスカートに横ラインとハートマークを入れて、簡単にアイドル衣装を描けます。
スカートの裾に横ラインを入れるときは、裾の形に沿って描くようにします。
フリルで段差のある部分は、横ラインが繋がらないので気を付けましょう。
ハートマークを入れるときは、中央の部分はハートの形をそのまま描き、左右の端にいけばいくほどハートの形が縦長になります。
影はひだの入り込んでる部分、生地の裏側、シワの部分、フリルが重なっている部分に描きます。
影を通常レイヤーで塗るとそれまでに描いた柄が消えてしまうので、乗算レイヤーを使用して塗りましょう。
ポーズを取った時の動きのあるスカートを描いてみよう
風になびくスカートの描き方

- まずはウエスト部分を楕円で描きます。裾部分は八の字をイメージして、大きく動きを付けて描きます。
その時にウエストから裾までの長さが場所によって変わらないように描きましょう。 - プリーツスカートの場合はまずスカートの中に縦線を入れて、ひだの間隔を決めます。
- ひだの間隔に合わせて裾に段差を描き、スカートが大きくなびいている部分には折り目を付けます。
折り目は三角形になるよう描くと自然です。
フレアスカートやティアードスカートの場合は、裾のフリルを描いてから細かいシワを描きましょう。
座った時のスカートの描き方

- 上は足の丸みに沿って、曲線で裾のアタリを描きましょう。太ももの側面からは、重力で下に落ちるように描きます。
- スカートの裾までの長さが、足で持ち上がっている部分とおしりの部分で変わらないように気を付けましょう。
布の流れ(緑矢印)に沿って縦のひだを描きます。
- 太ももの部分はひだが開くので、三角形をイメージして折り目を追加します。
最後に裾の曲線のアタリに、折り目に合わせた段差を描いて完成です。
スカートの裾をお尻で踏まないときは、お尻の部分のスカートは一旦床についてから外側に広がります。
回転した時のスカートの描き方

- 基本のスカートを描くときのようにプリン型に描きますが、かなり裾の楕円を大きく描いてプリンをなだらかな形になるよう描きます。
- 回転している方向とは逆向きの流れでスカートが動きます。
今回は体が左方向に回転しているため、スカートは右方向に流れます。 - 動きに沿ってひだとシワを入れましょう。
裾は大きく波を打つようにひだを描きます。
スカートが広がると裏地が見えるので、裏地のシワもウエストに向かって描きましょう。
スカートを持ち上げる仕草の描き方

- まずは持ち上げたスカートのアタリを描きます。
今回はスカートを持ち上げて広げているので、前後がつぶれたプリンの形をイメージします。 - スカートの持ち上げている部分を描きます。
手でつまんでるところを頂点にして、左右に円すいの形を描きましょう。 - アタリに沿ってスカートを描いていきます。
流れ(②の青矢印)に沿ってシワを描きます。
シワはウエストからそのまま下に伸びる線、つまんでいる手に向かう線、手から裾に向かって落ちる線があります。
手でつまんでいるところのスカートが他と比べて長くならないように、手で持ち上げた分裾を短くして描くのがポイントです。
左右からスカートを手で引っ張っているため、中央部分はシワや裾のひだが少なくなります。
基本のスカートを組み合わせてオリジナルデザインにも挑戦しよう

スカートの構造や基本の描き方、アレンジ方法はこの記事でわかったと思います。
スカートには沢山のデザインがあります。今回紹介した基本のスカートを組み合わせて、自分だけのオリジナルデザインを生み出すこともできます。
この記事をご参考いただき、ぜひ自分のキャラクターに合ったスカートを見つけて、オリジナルスカートのデザインにも挑戦してみてください
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