【デッサン初心者入門】0から画力を上げる!道具選びと基本の練習法

この記事はイラスト・マンガ教室egacoの講師(イラストレーター・マンガ家)が商業制作などで磨いた知識や技術をもとに作成しています。より自分の描きたいものに合わせた内容を知りたい方は、egacoでの個別指導レッスンの受講をおすすめします。
目次
鉛筆デッサンについて知りたいけど、何を準備するのかもどうやって描けばいいのかもわからない…
基礎的な練習法として誰もが知っている「デッサン」ですが、やり方が難しそうで手が出せていない方も多く、難しく考えてやる前に諦めてしまうことが最初のハードルです。
0からデッサンで絵を描く一歩を踏み出すためには下記を知り、まずは1枚描き始めてみることが重要です。
- デッサンで必要な道具
- デッサンをするときの環境
- 基本的な進め方
デッサンに最低限必要な道具や基本の進め方が分かれば、初めてでも気軽に挑戦することができ、画力の向上に繋がります。
独学だけでは遠回りになってしまう一面もあるので、この記事を読みながら一緒にデッサンにトライしてみましょう!
デッサンをする理由とメリット・デメリット

デッサンをする大きな理由の1つが「イメージを形にする力を養えて、画力の訓練に最適である」ことです。 デッサンを通して立体的な空間や形の把握、基礎画力の向上が見込めます。
初心者にとってのデッサンのメリット
デッサンとは見えている情報を絵で伝える基礎訓練の1つです。
まず初めに、この絵は上手いなあ……と感じる場面を思い出してみましょう。 目の前に見えている状況を的確に表現できているイラストや漫画、アニメを見たときに作画が上手いと感じることが多いと思います。
情報を絵で表現するには、ものを観察する力、そしてそれを描写する力を育てることが近道になります。 絵に不安がある初心者の方にこそ、イメージを形にする最初の練習法としてデッサンがもってこいです!
デッサンのデメリット
自分に合った絵の練習方法を探していくためにも、デメリットについて認識しておくとモチベーションに繋がります。
- 本格的なデッサンは時間や手間がかかりやる気が維持しにくい
- やり方が分かりにくい
- デッサン自体が目的となり創作活動がおろそかになってしまう
- 写真などを模倣、模写するだけだとデッサン力が身につかない
以上のデメリットも踏まえて初心者の方でも手軽に始められるように手順を解説していきます。 肩の力を抜いて1枚デッサンしてみましょう! その1枚がお絵描き上達の1歩になります。
デッサンをすぐに始めるための5つの道具

初心者の方におすすめな、デッサンを始められる道具を5つピックアップしました。
- ①鉛筆3本(H、2B、6B)…濃淡の表現に最小限必要です。
- ②カッターまたは鉛筆削り…鉛筆の先は尖らせましょう。表現の幅が広がるほか、先が丸いと描きづらくなってしまいます。
- ③練り消しゴム…消しカスが出ず、しっかり鉛筆を消せるのでデッサンに向いています。
- ④スケッチブック…表紙が厚いものはバインダーを買う必要が無くて便利です。
- ⑤白い紙…無地に近い明るめの机がない場合は、コピー用紙などをモチーフの下に敷きましょう。接地面の色が白いことで地面の影やモチーフに影響する光が分かりやすくなります。
デッサンについて下記の記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
鉛筆の特性を知ろう
鉛筆の硬さ表記について

鉛筆には10Hから10Bまで濃さがあり、デッサンでは主に2Hから6Bを使用します。 Hはhard(硬い)Bはbrack(黒い)を示します。 Fも存在し、これはfirm(しっかりとした)と言う意味でHとBの中間の硬さを表します。
よく使用されるものは描き味が硬い順に2H、H、B、2B、3B、4B、6Bという値になっています。 最初はH、2B、6Bの3本くらいで描写してみて、デッサンに慣れてきたら徐々に増やしていくと理解しやすいです。
デッサンでの鉛筆の削り方について

カッターを使って鉛筆の先端を長めに削ることで、大胆な斜め塗りができます。 色々なタッチが可能となり表現の幅が広がるためおすすめです。
カッターで削るのが難しければ、鉛筆削りで削ってもOK!カッター使用時は怪我をしないように注意して削りましょう。
鉛筆でグラデーションを作ってみよう

まずは3本の鉛筆それぞれで横にグラデーションを作って描き味を確かめましょう。 →それぞれの鉛筆の柔らかさと力加減を肌で感じることで絵を描くという実感が生まれてきます!
初めてのデッサンのモチーフはリンゴが最適

リンゴはデッサン入門に最適です!
リンゴをおすすめするポイント
- 形がシンプルで明暗がわかりやすい
- 微妙な凹凸や素材感があるのでモチーフの観察能力が身につく
- 幾何形体のようにきっちりと楕円や直線を取る必要はないため初心者に優しい
以上の事から今回の記事ではリンゴを選んでデッサンをしていきます!
リンゴをデッサンしてみよう
モチーフの置き方

モチーフは基本的に無地で明るい平坦な場所に設置します。 机が暗い色や柄物の場合は、コピー用紙など白い紙の上に乗せましょう。
場所が決まったら、どの角度から見たリンゴを描きたいか実際に持って観察し、描きたい面を正面にして置きます。
室内光や机の距離
室内の場合でもなるべく1m〜2m離れ、ライトまたは窓からの自然光が斜め上左右どちらかから当たるように意識してみましょう。全体像と全体の陰影が把握できるデッサンに適した環境となります。
デッサンの基本的な進め方
手順1:観察しよう
描く前にしっかり観察して 「ここが出っ張っている」「急に曲がる部分がある」などイメージを膨らませてみましょう。 どの工程でもたくさん観察することが画力の向上につながるので大切です。
手順2:アタリを取る

紙の中心に大まかな輪郭と地面の影を描きます。
2Bの鉛筆で筆圧を弱く薄くギリギリ見えるくらいで描写することで大きさや位置の修正がしやすいです。
最初はリンゴを丸い図形だと思ってみましょう。 本物より少し大きめに紙の真ん中に丸を描いてみてから、リンゴの形をよく観察し、整えながら進めると簡単でおすすめです。
練り消しゴムを初めて使用するときは1/3くらいをちぎって、少し柔らかくなるまで手でこねてから使うと消しやすくなります。

- POINT アタリを取る時の注意点
この時点で紙の端に寄ってしまったり、本物より小さく描きすぎたりしないように調節しましょう。
手順3:四種類の明暗をもとに影を付ける

特に暗く見えるところから影をつけていきます。

どんな物体であっても大きく4種類の明暗で描き分けることができ、これらがあることで立体感が生まれます。
- ①ハイライト…日光、室内光が直接当たって一番明るくなる部分
- ②稜線(りょうせん)…物体で一番影が濃くなる部分
- ③反射光…地面に当たる光が反射して明るくなる部分
- ④地面影…物体が地面に落とす影

主な描写は2B、一番濃いところは6B、明るいところや反射光にはHが使いやすいです。
同じ部分ばかりに手を入れないように全体的に描き進めると本物と比較しやすくなり完成に早く近づきます。
最初から筆圧を強く描きすぎてしまうと紙に鉛筆が乗らなくなり、練り消しゴムで消しにくい状態になります。 だんだん筆圧を強めていく意識で手を入れましょう。
ティッシュを使ってぼかそう

反射光の範囲はティッシュでこするとぼかしの表現もできておすすめです。
またポイントとして、時々席を離れて自分のデッサンとモチーフを見比べてみましょう。近くでわからなかった違いが発見しやすくなります。
手順4:全体の光や影を描き込む

地面影は用紙に対して平行のタッチを意識すると平らな面に置かれているという存在感が増します。

また、練り消しゴムは白の鉛筆だと思って光の表現にも使用します。 ハイライトの部分も描画してみましょう。

反射光を先端を尖らせた硬度Hの鉛筆で画用紙の目を埋めるように描きます。 先程ティッシュを使用した部分の範囲を目安にすると分かりやすいです。
反射光の描き込みを増やすことでリンゴの実の質量を表現できます。

リンゴのツブツブや筋などの模様を仕上げに描き加えます。 ツブツブは練り消しゴムを尖らせるように変形させて模様の部分を消して表現しています。
筋は筆圧を強くした2Bと6Bを使っています。
りんごのデッサン作品が完成!

完成したものは保管し、新しい作品が出来たら比較してみましょう。
次にデッサンで描くものを考えてみよう

リンゴの次にデッサンするものは、身近にある丸や四角などシンプルな物を中心に決めるのがおすすめです。 例)紙袋、ボール、無地の空箱、卵、紙コップなど
慣れてきてからは人物や、より複雑なものも考えてみましょう。
例)デッサン人形、自分の手、植物、水筒、電球など
描きたいモチーフが難しいときは近い形の物から挑戦してみてください!1枚1枚の積み重ねで観察能力がどんどん身につきます。

egacoではプロに自分の作品を見せてアドバイスを直接もらえます。 どうしても一人では解決できない、プロの意見が聞きたいなどデッサンについてお悩みがあれば初心者の方でもぜひご相談ください。
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