女の子のポーズイラストの描き方!魅力的なポーズの女の子を描くコツを解説
この記事はイラスト・マンガ教室egacoの講師(イラストレーター・マンガ家)が商業制作などで磨いた知識や技術をもとに作成しています。より自分の描きたいものに合わせた内容を知りたい方は、egacoでの個別指導レッスンの受講をおすすめします。
ポーズを取っている女の子を描きたいけど、自分で描いていて何か違うな…と感じたことは有りませんか?
見ていないもの、知らないものを描くのはとても難しいことです。記憶を探ってあやふやな状態で描いてしまうと説得力に欠けたイラストになってしまいます。
ポーズイラストを描くにあたってどこに気をつければ良いのか、何を参考にすれば良いのかこの記事で解説していきます!
女の子ポーズイラストを上達させる3つの基本
ポーズを描くには「体の構造を知ること」が大切
全身を描くときに人体の比率を知らない、考えないまま上からズルズルと描いてしまうとパーツの長さや太さ、全体的なバランスが歪んでしまいます。
比率を間違えてしまうと上図のように関節の切り替えから腕や脚パーツが長くなってしまったり描いた絵に違和感を感じるイラストになってしまいます。
人体の比率を男女別に図解
まずは体の各パーツの比率を※おおよそ1:1で覚えてしまいましょう。全身ポーズや手足を曲げたポーズを描く際にバランスが取りやすくなり比率を間違えにくくなります。
ポーズ作画を上達したいなら、まずは人体の簡単な比率を知ることが大切です。
- POINT 正中線とは
- 正中線とは人や動物を描くときに描く、身体の中心を通る線のことを正中線といいます。
- POINT 作画するときにまずは
- 正中線を1本引いて、その線を中心として左右対称に身体のパーツを配置していきましょう!
関節から関節までのパーツの長さや太さを同じに出来ているか、左右対称になっているかというのは全身ポーズを描く上で重要になるのでしっかり比率を覚えましょう!
自分が描きたい女の子の理想を持つことが大事!
そもそもどんな女の子を描きたいのか、どんな見た目で、ポーズで、シチュエーションで……と分からなくなった時、まずは自分の好きな物事につなげて考えてみましょう。
たとえば、あなたが甘い物が好きなら「甘いものを食べている女の子」やスポーツが好きなら「スポーツをしている女の子」など、連想して描きたい「理想」を探しましょう!
自分が描きたい、表現したいと思える理想像がしっかり頭に浮かんでいるかどうかで、ポーズイラストのクオリティは変わります。
女の子らしさをどう表現できるか考えながら描いていきましょう。
人体が分かりやすいポーズの参考資料を準備しよう
むしろ人間は見たものの方が圧倒的に正確に描くことが出来ます。見たものを知識として頭に記憶しておく事(インプット)、資料を見ながら一度描いてしまう事(アウトプット)が大事です。
まずは人体の参考になる写真やイラストを資料として集めましょう!
大好きな作家さんのイラストや、人体の構造がわかる美術解剖学の本、ポーズ写真集等色んなものを用意してみてくださいね。
自分で写真を撮るのも有効です。
特に手足先や風景等は自分だけで解決できるので積極的に使いましょう。簡単なポーズであれば自分で同じポーズをとってみるのもいいですね。
人体の他にも描きたいモチーフがある場合は検索エンジンも有効的に使いましょう!
立ちポーズの描き方・手順を順番に紹介
基本の女の子正面立ちポーズの描き方
まずはポーズの基本となる正面から見た立っている人を描いてみましょう。棒立ちでもOKです。
- STEP01 補助線を描こう
- 立ちポーズを描く時、なれるまでは補助線を使って全身を描いていきましょう。
- STEP02 関節位置に印をつけ線で結ぼう
- 上図の左側を見本として①図のように左右対称に関節の位置を丸で印をつけます。できたら、その後直線でその丸を繋げてみましょう。
- STEP03 描いた骨組みに肉付けしよう
- ②図のように青い部分に丸みをつけるイメージで肉付けしていきます。肉付けは直線で描くのではなく水色矢印で描いているようなS字曲線をイメージしながら赤線のような身体のアウトラインを描くと良いでしょう。
ポーズを取らせるには少なくとも上半身を描けるようにならないといけません。足は描かなくても、手を描けば簡単なポーズができるはずです。
基本となる正面から見た立っている人を安定して描けるようになったら側面、斜め、と段階を進んでいき最終的には身振り手振りを加えて難しいポーズにも挑戦できるようになります。
側面・斜めポーズは体の厚み、立体を考えて描こう
正面が描けたら側面、斜めに挑戦してみましょう!
正面では見えていなかった体の厚みが出てきます。
側面や体の厚みを表現するために角度を変えて立体を意識しましょう。
見えていない部分の体も考える癖をつけ、下書きの段階でなぞる必要がない線でも描いておくと良いでしょう。
見えていない部分の体をなぜわざわざ描くのか、これには訳があります。
見えていない部分の体を描くことによってパーツとパーツがどう繋がっているか考えるために必要だからです。
人体の関節はどう曲がるのか、身体のパーツが重なる部分、回り込みや奥行はどう表現するのかについても考えてみましょう。
体をパーツごとに考えてどこで繋がっているかを意識するのが大事です。
アングルを斜めにすることで見えていない部分の体がどうなっているか分からないまま描いてしまうとどうなるか考えてみましょう。
例えば足のパーツで隠れている部分と隠れていない部分があった場合、見えなくなった部分延長線上続きの足があることで「右足を後ろに引いているんだな」と理解することが出来ます。
ここがうまくいかない場合足がずれていたり、繋がっていないように見えてしまいます。
コントラポストを使えば複雑なポーズも魅力的に
立ってる人やポーズをつける際、更に魅力的に見せるためには「コントラポスト」と言われる技法を使いましょう。
コントラポストとは?
体重の大部分を片脚にかけて立っている人を描いた視覚芸術のことで、片脚に重心をかけることで左右非対称(アシンメトリー)な立ち姿となり、肩や腕が脚やお尻の軸からずれているのが特徴です。
体の軸の変化を描くことでポーズがより魅力的になります。
上図の場合右足に体重がかかっているため、重心は右足にあります。
コントラポストを利用するにあたって、全体的な身体の流れに違和感がないようにポージングを考えましょう。
身体をひねったり、関節の位置を左右で変えたりと少し大げさな誇張表現が必要です。
①の画像のように全体的な流れを大まかに決めて、関節の位置に印をつけ、その上から線に肉付けしていくと良いでしょう。
この時注意する所は関節から関節までの長さが左右で狂っていないか、腕や足の向きがおかしくなっていないかもまとめて確認しましょう。
コントラポストについて詳しくは下記の記事でも解説しています。
いろいろな種類の女の子のポーズ例を紹介
コントラポストに慣れてきたら色々な女の子のポーズに応用してみましょう。
女の子の立ちポーズ例
・できるだけ棒立ちにならないように意識しましょう
・手足もただ広げているだけ、下に垂らしているだけ、にならないように身振り手振りを考えてみましょう
女の子の座りポーズ例
・腰ライン~足先にかけて曲がる部分が多くなるため厚みに気をつけましょう
・床にペタンと座るときとイス等に座っているときの足の形状は違います、うまく肉感を表現してあげましょう
女の子のアクションポーズ例
・手足を大きくうごかして、身体の軸がどこにあるかを意識しながら描いてみましょう!
・髪の毛や服を着せる場合はポーズに合った動かし方も意識しましょう。
女の子の応用ポーズ例
・色んなアングルで描いてみましょう。パーツが重なる部分が増えてくるためパーツが重なる部分の描写に気をつけて描くと良いでしょう。
・アオリフカンのアングルでポーズを描く場合、①、②とパーツがあった場合①と②はどちらが手前にありどちらが奥にあるのか、という前後感が大事になってきます。
基本的にポーズイラストを描く時は身体の回り込み、見えていない部分を意識して描くことを心がけましょう!
水色の破線は見えていない部分の人体の大まかな形を示しています。赤の点線は身体の正中線(中心)や関節位置を示しています。
この2つのような補助線は自分で描くときも辺りや下書きの段階で描く癖をつけていきましょう。
色々な女の子のポーズを描くには人体の理解が重要!
人体の理解を深めることで身体がどんな動きをするのか、比率やバランスに違和感がないかしっかり確認をしながらポーズイラストの完成度を高めていきましょう!
身体を知ることでこのポーズだと身体はどう曲がるかな、どこが見えてどこが見えなくなるかな、と自分で考えられるようになることがとても重要です。
自分の限界まで違和感をなくすように色んなポーズを描いて練習してみましょう!
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