ブレザーの描き方を徹底図解!ブレザーの構造から描き方コツまで
この記事はイラスト・マンガ教室egacoの講師(イラストレーター・マンガ家)が商業制作などで磨いた知識や技術をもとに作成しています。より自分の描きたいものに合わせた内容を知りたい方は、egacoでの個別指導レッスンの受講をおすすめします。
キャラクターにブレザーを着せたいのに、構造が分からなかったり厚みを表現できなかったりでお困りではありませんか?
意外と細部がこまかくて、どうなっているのか分からない点も多いですよね。
見栄えのいいブレザー姿を描くには、構造を理解する必要があります。
ブレザーの基本の形と描き方のコツを覚えれば、別のタイプの制服や角度が変わっても描けるようになるでしょう。
ブレザーの基本の構造からその描き方、細部のポイントをご紹介します。
ブレザーの構造と種類を知れば絵の説得力UP
ブレザーは上着の一種で、金属のボタンと、校章や企業のエンブレムがついていることが特徴です。
基本的には左右の腰にポケットがあり、胸ポケットがある場合は左胸につきます。
「ブレザー」の大きな特徴は、服の上下が揃っていない点です。そのためブレザーの制服は上下で色を分けるとブレザーらしくなります。
肩には肩パッドが入っているので、肩のアタリより少し大きめに真っすぐな線で描きましょう。
また、ブレザーなどジャケットにはダーツラインという身体のラインを強調する線が入っています。
ブレザーの襟の種類、男女の違い
種類は大きく分けて、ボタンが一列のシングルタイプと二列のダブルタイプがあります。
日本では特に制服に用いられており、学ランやセーラー服に比べて襟や色の種類が豊富です。
ノーマルな襟はノッチドラペル、その他に縁取りしたデザインのパイピングや襟の形が違う変形襟のブレザーもあります。
ブレザーの襟には、上襟(カラー)と下襟(ラペル)があり、下襟は上襟の倍くらいの長さです。
ブレザーの襟の前後は男女で異なります。
ボタンが発祥した13世紀ごろの西洋では、ボタンのついている洋服は上流階級のみが着られるものでした。
当時の裕福な女性は使用人に服を着せてもらっていたため、使用人が着せやすいよう男性とはボタンが逆になっているという説があります。
下襟を基準に、男性が「右前」女性が「左前」と覚えておきましょう。
襟が大事!ブレザーの基本の描き方手順を解説
手順1:胸の下のボタンの合わせで線をつなごう
服を着たキャラクターにブレザーを着せます。下記のポイントに注意しましょう。
- 胸の少し下で襟が終わる
- 男女で合わせは逆にある
胸の下あたりにボタンの合わせがくるよう線を繋ぎ、男子は右上、女子は左上になるよう重ねます。
ボタンを留めていない状態でも、襟の終わりが胸の下あたりにくるようアタリをつけておきましょう。
手順2:身体に沿って全体を描こう
全体を描いていきます。
肩はしっかりした作りなので身体に沿って描きましょう。
ブレザーは、身体のラインがあまり出ない服ですが、女子の場合はウエストを多少意識した方が見栄えが良いです。
ボタンを開けた場合はボタン穴も忘れず描きましょう
特にブレザーの肩と袖口は下記の2点に注意しましょう
- 肩のつなぎ目にくぼみをつける
- 袖口のボタンは2個
袖は肩と袖で違う布が繋がっているので、つなぎ目を意識して多少くぼませ、ラインを描くと良いです。
袖にはボタンが2個ついていることが多く、切り込みの部分もしっかり描きましょう。
手順3:シワやポケット等ブレザーの細部を描きこもう
シワやポケットなど細部を描きこみます。
分厚い生地なのでシワはあまりつきませんが、動きがつく場合は大きくシワを入れましょう。
左の図は身体の前に腕を持ってきているので、肩から袖にかけてシワが入り、右の図のように腕を曲げている場合は関節の位置に多くシワがつきます。
背中や横向きを描く時は、ダーツラインや背中側のすそにある切り込みを入れるとブレザーらしさが出ます。
ブレザーがぐっと良くなる!描き方のコツとは
ブレザーのジャケットのシルエットは真っすぐな線で
分厚い生地なので、あまり歪まないように真っすぐな線で描くと良いです。
歪みや細かいシワが増えると柔らかい印象を与えます。
ブレザーのネクタイは結び目を意識しよう
近年では自分で結ぶタイプ以外にもつけるだけのネクタイもありますが、見栄えはどちらも同じです。
ルーズにしたりかっちり結んだりでキャラの個性に合わせ、結び目(ノット)を意識してくぼみ(ディンプル)をつけましょう。
結んだ状態の長さは、大剣がベルトやスカートのウエストにかかるくらいです。
ネクタイの結び方には色々な種類があります。
代表的なものは「プレーンノット」と呼ばれる結び方です。
構造を理解するために結び方を知っておくと、どの角度から見てもおかしくないネクタイが描けます。
ブレザーのリボンは膨らみを意識しよう
リボンにも結び目があるので、意識してシワを入れましょう。
膨らんでいるので直線的にならないよう丸みのある線で描くと立体感が出ます。
その他にも様々な種類のリボンがあります。
キャラクターや作品の雰囲気に合わせて選びましょう。
ブレザーに似合うリボン柄のパターン紹介
ネクタイやリボンは無地のものもあれば、チェックやストライプなど柄の種類も豊富です。
柄は一方向ではなく、パーツごとに柄の向きを変えると自然に見えます。
ブレザーの着こなし描き方の具体例を紹介
真ん中の女の子のように、ブレザーの中にセーターを着せると冬から春の寒い季節が演出できます。
左の男の子のように、ブレザーのボタンを留めると硬派な印象、右の男の子のように制服以外のパーカーを合わせることでルーズな印象を与えます。
季節やキャラクターの性格に合わせて着こなしを考えてみましょう。
さらに魅力的なキャラクターを描くには
ブレザーの基本的な構造とコツをつかむことで、絵に説得力が増します。
制服に限らず、描くときは対象をしっかりと理解することが大切です。
egacoでは、プロの講師がご希望に沿ってレッスンを進めるので、気になる点は都度講師に相談することができます。
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