クロッキーとは?クロッキーのやり方・描き方コツを解説
この記事はイラスト・マンガ教室egacoの講師(イラストレーター・マンガ家)が商業制作などで磨いた知識や技術をもとに作成しています。より自分の描きたいものに合わせた内容を知りたい方は、egacoでの個別指導レッスンの受講をおすすめします。
人体のアタリが思うように取れず作画に時間がかかってしまう、バランスに違和感を感じるけれど、どんな練習をすればいいのか悩んだことはありませんか?
そんな時は、短い時間でたくさん練習できるクロッキーがおすすめです。
クロッキーは少ない道具、短い時間で絵を仕上げるため、手早く描く訓練を重ねられます。
より早く、より正確な人物のポーズを描くためにクロッキーを練習してみましょう。
クロッキーとは的確にモノを捉える訓練
クロッキーとは人や動物、静物を素早く描くことです。
似た言葉でデッサンやスケッチがありますが、それらと大きく違うのは完成までの時間です。
数分から十数分で仕上げることから「速写」とも呼ばれています。
クロッキーは限られた短い時間で描くため、モチーフの特徴を素早く捉えてシンプルな線で描かなくては間に合いません。
そのためモノを手早く、的確に捉える練習にぴったりの訓練方法です。
クロッキーの目的は本質を見抜く力をつけること
クロッキーは、基本的に3~10分などの短時間で描くため、細かい描き込みはできません。
同じ時間でもクロッキーはデッサンよりも早く仕上がり、枚数をたくさん描けます。
少ない情報量で絵を表現するには必要な情報だけを手早く描くことが大切です。
たとえば、髪の一本一本を描くのではなくシルエットで捉えたり・・・
指を全て描かず省略して描いたり・・・
クロッキーを習慣づけてれば、モノを短時間で観察し表現する力が育って、作品を早く描きやすくなります。
【アナログ・デジタル】クロッキーに必要な道具とは?
クロッキーをするのに必要な道具は多くありません。
それぞれの道具で描くための筆記具や用紙、モチーフをそろえましょう。
アナログでクロッキーをする場合
- 紙
- 筆記用具
- モチーフ
デジタルでクロッキーをする場合
- ペンタブレット
- クリップスタジオやフォトショップなどの描画ソフト
- モチーフ
クロッキーをやってみよう!コツ・注意点を解説
まずは時間制限を決めましょう。
明確なルールはありませんが、モチーフ一体につき30秒〜10分くらいがよいです。
時間が短くなるほど難易度が上がっていくので、初めてクロッキーをする場合は長めの制限時間がおすすめです。
クロッキーを練習するときの5つのコツ
クロッキーのポイントは、5つです。
- 細部を省く(全体の輪郭線を中心に描く)
- 流れを追う(短時間で仕上げるためモチーフの印象的なラインやシルエットを描く)
- 重ね書きはしない(迷い線は出来るだけ描かない)
- 線に強弱をつける(立体感が出る)
- 雰囲気を捉える(ポージングやモチーフの印象を表現する)
これらの点を意識しながら描いてみましょう。
今回は、描画時間を1分と3分に決めてそれぞれ描きました。
1分で描いたものは、全てのパーツをざっくりとしたシルエットで描いています。
髪の毛や服は簡略化して簡単な形で捉えています。
3分で描いたものは、左の図よりも描画時間が長いため、服のシワや手足の先が細かく描写されています。
絵の情報量が上がり、よりモチーフの詳細が分かる描き込みがされていますね。
人体の作画練習なら30秒ドローイングもおすすめです。
先ほどよりも時間が短いため、より細部を省き体のシルエットや流れだけを捉えています。
短時間でクロッキーをする場合は、迷い線が多くてもよいのでとにかく手を動かしましょう。
難しかったポージングは繰り返し描くことで正しい形を捉えやすくなります。
男女でクロッキーを描き分けるポイントとは
男女の描き分けが出来ればより人体の特徴を捉えやすいです。
描き分けについては通常のイラストを描く時と同じ考え方なので、「どうも上手くいかない」というときは基本に戻ってみましょう。
クロッキーのモチーフを選ぶときの注意点
モチーフは実物でも写真でもかまいませんが、それぞれにメリットとデメリットがあるため、それぞれを把握しておきましょう。
実物のモチーフのメリット・デメリット
- 奥行きを感じながら描けるので立体的な捉え方が可能です。
- 実物の人体がポーズを取るので、ポーズの種類の幅が限られます。
写真や画像モチーフのメリット・デメリット
- 平面のものを見ながら描くので形が取りやすく、アウトラインをきれいに捉えられます。
- 3D素材なら好みのポーズに動かして描けます。
- 平面のモチーフなので奥行きや立体感の表現が難しくなります。
クロッキーは消しゴムを使わずに描こう
重要なのは消しゴムは使わずに描くことです。
クロッキーは短時間で仕上げるため、修正の時間は省かなければいけません。
特に30秒や1分など短い時間で描く場合は、直す時間はほとんどないのでとにかく描くことに専念しましょう。
初めのうちは修正をしたくなるかもしれませんが、少ない線で的確に形を捉えるための訓練なのでぐっとこらえましょう。
クロッキーに関するよくある質問
クロッキーは初心者でもやったほうがいいのでしょうか?
はい、クロッキーは形を取る為の練習ですので、初心者であっても描きなれた方でも、行った方が良い練習方法です。
オリジナルイラストを描く上でクロッキーは活きますか?
はい、クロッキーはオリジナルイラストを描く上で、活きてくる練習方法の一つです。
オリジナルイラストを描く際、例えば「形を取るのに時間がかかってしまう」や、「形が正確に取れない」といったお悩みをお持ちの場合、行った方が良い練習だと思われます。
日々の練習としてクロッキーを取り入れよう
クロッキーはモチーフの必要な要素だけを素早く捉えることが重要です。
何度も体を描きなおしてしまう、顔の角度がイメージ通りに描けない、など時間がかかってしまう人には特におすすめ出来ます。
日常的にクロッキーを取り入れて様々なモチーフを描いてみましょう。
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