ふんわり可愛いリボンが描ける!女の子リボンの描き方基本から応用まで
この記事はイラスト・マンガ教室egacoの講師(イラストレーター・マンガ家)が商業制作などで磨いた知識や技術をもとに作成しています。より自分の描きたいものに合わせた内容を知りたい方は、egacoでの個別指導レッスンの受講をおすすめします。
もっとかわいいリボンが描きたい方に向けて、スタンダードなリボンや細いリボン、角度のあるリボンなど、
たくさんの種類のリボンの描き方を手順ごとにまとめて掲載しました。
初心者からしっかり上達!リボンの描き方を分かりやすく解説!
スタンダードなリボンの描き方
まずは制服のリボンタイやヘアアクセサリーなどに使われる、スタンダードなリボンを描いていきましょう。
まずは真ん中の四角を描きましょう。
丸などにするよりは角が丸まった四角を描いたほうがそれっぽくなります。
次にリボンの一番大きな蝶々のような部分と布端を描きます。
ここでのポイントは3つ!
- 「リボンの外側」は「四角の右と左の線」よりも大きく!
- 「布端の線」は絶対に「四角の下の線」からは出ません!
- 「リボンの外側」は真ん中をゆるやかにへこませるとそれっぽくなります!
これを気を付けながら描きましょう。
シワを描きます。
シワの場所がわからない場合は、まず見本通りに描きましょう。
シワができる法則は後から少しずつ分かればよいです。
まずは「ここにこんなシワを描くとそれっぽくなるんだな!」という場所とシワの種類を覚えていきましょう。
ペン入れをしたら完成です。
ここでのポイントは、真ん中の四角の下縁ですね。
よ~~く見ると、シワのある部分がすこ~~~しだけへこんでいます。
このへこみがめちゃくちゃ大事で、これをつけるだけでまるで本物のように見えます。
これでスタンダードな初級のリボンが完成です。
女の子の制服の胸元のリボンや髪飾り、アクセサリーやキーホルダーなどまんべんなく装飾品に使えます。
お疲れさまでした。
さらにレベルUPするために:リボンの構造を理解しよう!
こちらはアクセサリーや服飾用のリボンの作り方です。
ほどけたりなどしないように、蝶々部分と布の端の部分、そして真ん中の部分は別々になっていることが多いです。
また蝶々になる部分(画像でいうとライトグリーンの部分)は、実際のリボンのように穴が開いているように見せるために、輪っかにした布を輪になる部分が上向きになるようにして、画像と同じように真ん中のピンクの布で縛るという作り方をする場合もあります。
なので装飾用のリボンにも、リボン結びのように蝶々に穴が開いているものと、ただの布をまとめただけの穴の開いていないリボンが存在します。
さらに補足:輪っかのあるリボンとないリボンの装飾のつけ方の違いについて。
蝶々にする布の形状が異なることで、リボンにつける装飾にも違いが出てきます。
輪っかにせずに平布だけになる場合、蝶々の外側にフリルをつけるような装飾ができます。
こちらは東方プロジェクトのキャラクターにつけている子が多い印象がありますね。
輪っかありですと、輪っかに沿うようにレースやギザギザが付くようなリボンになります。
こちらはプレゼントの包装などに使われるようなイメージが強いです。
どちらにも魅力はありますので、自分がどんなリボンを描きたいのかをしっかりと決めて描いてあげましょう。
細いリボンの描き方
次はあまり主張しすぎない雰囲気の細めのリボンを描いてみましょう。
先ほどの可愛さを前面に押し出したようなスタンダードリボンとは違って、こちらのリボンはひっそりと静かな…
そう、まるで図書館でたまに見かけるだけで話しかける勇気も出ないけど、
彼女の読んでいたものをメモして自分も読んでみて同じ世界にいるような自己満足感を得ている人間を男女問わず3人はつくっていそうな、日本文学を愛読しているきれいなお姉さんの如きつつましやかで奥ゆかしい「美」を感じます。
そのようなことを意識しながら描いていきましょう。
まずは先ほどと同じく四角を描きます。
今回は先ほどと違って角のある四角でもそれっぽくなってくれます。
リボンと布端を描き入れます。
今回のリボンは蝶々にはなりません!
今回は「端っこを切られたオムライス」をイメージしてリボンの部分を描きましょう。
布端はさっきと同じく四角の下の線からは出ないようにしましょう。
シワとリボンの上縁を描きます。
ここでのポイントは二つ!
- シワはシンプルに少なく。
- 上縁は下縁とずっと同じ高さになるよう平行に。
これを徹底すると途端にリボンらしくなります
ペン入れをして完成。
ペン入れの仕方のポイントは、上縁の端を釣り針のようにくいっと曲げることです。
それをすると少しだけ厚みが表現できますので、柔らかくておいしそうなリボンになりますよ!
こちらも女の子の制服やアクセサリー、ファンタジー服の装飾などにも使えますね。
お疲れさまでした。
リボンの影の描き方
影入れはリボンに限らず難しいと思う方多いですね…!
影入れで大切なのは次の3つです。
- 物の形状を理解する。
- 物のアングルを理解する。
- 光源を理解する。
リボンもこれが大切です。
どんな形状のリボンなのか?───────── 素材はなに?布の厚みは?どんなつくりのリボン?
リボンはどっちを向いている?───────── 蝶々の穴は上下どちらに見える?斜めならどちらの蝶々が大きく見える?
リボンにはどこから光が当たっているのか?───────── 布の厚みを表現する光の当たり方は?
そんなことを考えながら影をつけていきましょう。
絵を描くのは、実はものすごく頭を使うんです。甘いものを食べて深呼吸しながらゆっくりと練習していきましょう。
リボンのねじれの描き方
次は細めの紐リボンが自由に踊っているよなものを描きましょう。
やんちゃっ子感がありつつもエレガントさも失っておりません。ファストフードにキャッキャするお嬢様みたいでかわいいですね。
ではやっていきましょう。
初めに糸のリボンを描きましょう。
この時点である程度線をカクカクに描いておくと、どのあたりで切り返しを描くのか迷うことがなくなります。
止めてある真ん中の結び目部分はビーズがついているようなイメージで小さな丸を描きましょう。
蝶々部分を「糸」から「紐」へ。
線を消したり足したりしつつ紐にしていきましょう。
画像の描き方ポイントをしっかりと押さえながら描きましょう。
わからない場合は模写でも構いません。
足の部分も「糸」から「紐」へ。
こちらも先ほどのポイントを押さえながら描き足したり消したりして整えます。
布端の終わり部分は最後に曲げたところと同じくらいの角度にしてあげましょう。
わざと斜め切りにしている場合などは除きます。
ペン入れをしましょう。
結び目の横からシワを出してみても良いですが、これくらいの細かい作画のリボンならシワなしでも充分きちんとしたリボンに見えます。
お疲れさまでした。
角度のついたリボンの描き方
さてさて、いろんなリボンを描いてきましたが、実戦で描くリボンは正面顔のリボンだけではないはずですよね。
キャラクターを描く時と同じでずっと正面顔ばかりでは、漫画なら「どんだけこっち見てんの」ってなりますし、イラストなら「この人この角度しか描かないな」ってなります。
なので、はじめに角度をつけて描く時の鉄板角度…そう、右向き斜め45度くらいのあの角度でリボンを描いていきましょう。
斜に構えてる割に可愛さを隠せていない王道ヒロイン属性のツンデレちゃんのような愛くるしいリボンですね。
本当にリボンにはそれぞれ個性があって可愛らしいです。もういっそリボンが女の子になればいいのに。
それでは始めましょう。
まずは簡略化をイメージ。
最初から「角度のついたシワのあるリボン」を描こうとしても難しいです。
人を描く時も卵のような丸を描いて十字線を入れた下描きを描いてから、細かく目や口や輪郭を描いていきますよね?
「まずは簡単な図形で形をある程度取ってから描きこみをする」
イラストを描くときに大切な基本中の基本です。
ではリボンの簡略化はどんな形になるのか?
それがこちらです。
最初から布端ありのパンツのイメージを動かすのが難しい場合は、蝶々だけのリボン(四角のイメージ)を動かすところから始めてみましょう。
次に簡略化したラフに角度やパースをつけていきます。
簡単な形にしたことで動かしやすくなったのではないでしょうか?
このようにして「角度のついたリボンのラフ」を作ります。
ラフから下描きを描く。
このラフを目安にしながら下書きを作成します。
注意すべきポイントは「左右で大きさが違うパーツでも、真ん中だけは見失わないこと」ですね。
描くのに集中してるとその部分を見落としてしまって、左右で膨らんでいる部分が違っているように見えたりするものです。
左右のリボンの長さが変わったとしても、そのリボンの中の真ん中になる部分には必ず膨らみやへこみを入れると左右同じ大きさに見えます。
もしわからない場合はこちらも見本を見ながら描いてみましょう。
ペン入れをして完成!
こちらも最後にペン入れをして完成です!
斜めのリボンができましたか?
このように簡略化したものを動かして、それをラフとして下描きを描いていくという方法は、何度も言いますが本当に大切です!!
「簡単な図形だとどんな形かな?」と考える感覚はいつも持っていてくださいね!
リボン作画の注意点
どんなリボンにしたいのか明確に決める。
描く前にどんなリボンをキャラクターのどこにつけたいかをしっかりと決めましょう。それによってパースのつけ方や布の見え方が変わってきます。
現代を描くのであれば、幼い女の子のほうが大きくて布の多いリボンが似合いますし、大人のお姉さんになってくるとさりげないひものようなリボンをつけているのが自然に見えます。
ファンタジーであれば、武骨な女騎士などでしたら大きくて主張の強いリボンよりはさりげなくあしらわれている小さなリボンのほうがキャラデザとしては違和感がありませんし、お姫様のようなキャラクターであればフリルをあしらう布の多いリボンのほうがゴージャスな印象になりますね。
リボン作画で参考になる作家・作品
種村有菜先生
特徴:アナログへのこだわりや描き込みがものすごい先生ですね。
特に「神風怪盗ジャンヌ」はジャンヌのキャラデザに長めのリボンが使われているので、踊ったり跳ね回ったりととても自由に動き回るリボンをたくさん見ることができます。
枢やな先生
特徴:黒執事で有名な先生ですね。最近は「ツイステッドワンダーランド」というディズニー作品のヴィランたちを擬人化したソシャゲのキャラデザなどもされています。
黒執事は舞台が19世紀のイギリスなだけあって、貴族装束にたくさんのリボンがあしらわれています。
男性のリボンタイも珍しいものではないという世界観ですので、装飾の勉強にはうってつけの作品ですね。
CLAMP先生
特徴:「カードキャプターさくら」や「ちょびっツ」のカラーイラストなどで沢山リボンがあしらわれたお洋服をキャラクターに着せておられます。
本当に服飾のセンスがよくて、昔の作品なのに今見ても可愛らしいお洋服というのがとても多いのが最大の特徴だと思います。
リボンでよくある質問。
質問:シワの入れ方がわからない。
基本的には真ん中の結び目から広がっている部分に向かって伸びています。 わからなければ結び目から1本だけ布の広がっている部分に向かって線を引くだけでもちょっと手を加えたように見えますよ! まずはテンプレとして指示通り、見た通りの場所にシワを模写して、並行しながら実際の布のシワの出来方の観察、模写をしていけば、少しずつ布のシワの入り方の法則が見えてくるはずです。
質問:ハイライトの入れ方がわからない。
回答:下記のリボンへの光の当たり方を参考にしてみましょう。
影になる部分と反対の部分が光が当たるところです。 布をしっかりと立体としてとらえてみましょう。
質問:ツインテールやポニーテールなどに実際に結んでいるような垂れたリボンの描き方は?
結び目を束ねている髪の毛と頭の境目の一番上に描きまして、そこから束ねた髪の毛の横にだらーんと布を垂らします。
輪っかになる布が上に来るように描きましょう。
これくらい「だらんとした布が垂れている」という状態だと、輪っかの部分がないとリボンだと認識できません。
なるべくどんなアングルでも輪っかを主張するとリボンらしくなります。
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