漫画のコマ割りは7つのコツで上達できる!法則を知ってコマ割り習得へ
自分でも漫画を描いてみよう!といざコマ割りをしようとしたときに、どこから描き始めるべきなのか分からず、つまずいたことはありませんか?
なんだかコマの大きさにの違いがある。斜めに切られている場合もあったり、少年漫画と少女漫画では割り方の雰囲気も違ったり……。
実はコマの割り方にはコツやルールがあり、基本のルールをマスターすればコマ割りは上達できます。
この記事の7つのコツで、コマ割りへの苦手意識を克服しましょう。
この記事を読んでコマ割りに対する苦手意識を克服しましょう。
コマ割りの7つの基本ルール!まずはこれを覚えよう
これから説明する7つのポイントをマスターできれば、漫画のコマ割りがレベルアップします。
下記のコマ割りの基礎をしっかりと覚えていきましょう。
1:漫画の読まれ方の流れを意識しよう
コマの読み方は基本的に右から左、上から下です。
セリフの配置も右から左、上から下へと読んでいくので、読んで欲しい順番にセリフを描いていくようにしましょう。
また、コマとコマの間隔は、縦のコマの感覚は狭く、上下の感覚は広く取るのが基本です。
枠線の太さは平均0.5mm~1mm、コマの左右の感覚は平均2mm~4mm、コマの上下の間隔は平均5mm~10mmで描いてあげるといいでしょう。
2:コマ割りの配置と数に気を付けよう
コマを分割する縦線が上下で重なるとコマを読む順番が分かりにくくなってしまうため、枠線の縦の位置は意図的な意味がない限りはずらしましょう。
また、基本的に1ページに対して割るコマ数は平均6つくらいまでにしましょう。
それ以上になるとごちゃごちゃとして読みにくい印象になります。
3:大ゴマの配置や数に気を配り、メリハリのあるコマ割りに
コマ割りをする時は見開きの状態で考えましょう。
見開きとは、書籍や雑誌を開いたときにストーリーのページが両方にある状態のことです。
その見開きの中で一番メインの場面を大ゴマにしましょう。
目につきやすいのは、見開き状態での右上、もしくは左上なので、その部分に大ゴマを持ってくると印象に残りやすいです。
見開きページに大ゴマは少なくとも1つは入れたほうがいいですが、逆に多すぎてもメリハリがなくなってしまうため、多くても3つまでにしておくとまとまりが良いです。
4:内枠とタチキリを使い分けてコマ割りにメリハリを作ろう
上記は原稿用紙のイラストです。
原稿用紙には3つの線が薄い青で印刷されています。
内側から順に、内枠(基本枠)、タチキリ線、外枠となります。
原稿用紙の詳しい使い方ついては、こちらの記事で詳しく解説しています。
基本的に漫画は内枠内に描くようにしましょう。
ただし、大きく見せたい、大事なシーン等はタチキリまで広げて描くことで
メリハリがつきます。
全てのコマをタチキリまで広げて描く場合もありますが、緩急、インパクトを与えるという意味合いでは多様せず、ここぞという見せ場のコマに絞って使用するといいでしょう。
また、タチキリコマの場合でも、セリフに関しては内枠内にできるだけ収めるようにしましょう。
5:ヒキとメクリを使ってインパクトをつけよう
ヒキとメクリとは、漫画をより面白く読んでもらうためのテクニックのことで、コマ割りの中では一番重要なポイントです。
上の画像のように、見開き原稿用紙の最後のコマを続きが気になる内容にして、読者が思わず次のページへ読み読み進めたくなるテクニックを「ヒキ」といいます。
そして、次のページの1コマ目にヒキの答えが来て、読者にインパクトを与えるテクニックを「メクリ」といいます。
ヒキとメクリは、例えばヒキで誰かに話しかけられて、メクリで話しかけた人物が分かるといった小さい展開から、ヒキで「犯人は……」とためておいて、メクリで「お前だ!」と犯人が分かるような大きい展開まで幅広く使えます。
ヒキのコマを小さくし、そのヒキに対しての次のページのメクリを大コマにすることで、緩急をつけることもできます。
6:変形コマの使い過ぎに注意しつつ、物語を演出しよう
変形コマとは、斜めや台形にカットするコマのことです。スピード感や動き、不安定さの効果を演出できます。
多様すると読みにくい印象になるので、ここぞというシーン(例えばバトルシーンの最中や、スポーツの試合の盛り上がるシーン、恋愛漫画の大きく感情が揺れ動くシーン等)に使用するといいでしょう。
7:その他コマ割り小技・コマを割る順番
コマ割りの小技として、見開き状態で右上のメクリから順番に割るのではなく、ヒキから割っていくことをお勧めします。
手元にあるプロットから、セリフや動作の途中のシーンや、?で終わるセリフなどのシーンを探し、最初にヒキとメクリのコマ割りを決めます。
そして、ヒキとメクリのコマを割った後で、その前後のコマ割りを埋めていくようにしましょう。
そうすることで、1つの見開きごとにヒキとメクリを意識したメリハリのあるコマ割りができます。
こんなに違う!ジャンル別のコマ割りコツを具体例で解説
また、ジャンルによってもコマ割りの雰囲気が多少違います。
ジャンルの特徴をコマ割りでも表現するコツを説明します。
少年漫画のコマ割りの特徴
少年漫画のコマ割りは四角形のコマで絵と絵をしっかり区切ります。
動きのあるシーンが多いため、いつ・誰が・どこで・何をしているのかといった状況描写をきちんと描く必要があるためです。
枠線の太さはやや少女漫画より太めに描かれることが多く、それによって力強さが表現できます。
また、見開きコマを使用されることも多いのが特徴です。
少女漫画のコマ割りの特徴
変形コマを多用するなど、比較的自由なコマ割りが多いです。
心理描写が多いため、感情のタイムラグを失くすため場面によって枠線をあえて途切れさせたり、しっかり描かなかったりします。また、セリフをコマ上に被せて描かれることも多いです。
枠線の太さは少年漫画よりは細く、繊細さが表現されます。
見開きコマはあまり使われることはありません。
4コマ漫画のコマ割りの特徴
4コマとも同じ大きさで構成され、上から順番に読まれます。
4つのコマは上からそれぞれ起承転結の役割をし、4コマ目がオチになります。
基本敵に1Pに2列(2ストーリー)ですが、最近はワイドバージョン(1ページに1ストーリー)のものもあります。
ネームをもとにコマ割りを描いてみよう
コマ割りはプロットをもとに、ヒキやメクリ、構図やセリフの配置なども考えながら決めなければなりません。
同時に考えることが多いため、漫画を描く中で、一番頭を使う工程だと言えるでしょう。
そのため、自分では上手く描けた!と思っていても、読者には意図が伝わっていないことが多いです。失敗は成功のもと。ルールを覚えたら実際にコマ割りにどんどん挑戦しましょう。
恥ずかしいかもしれませんが、気心がしれた家族や友達に描いた漫画を見てもらい、意見をもらうと、新たな発見があると思いますよ!
さらにコマ割りを上達するには
ただ、自分だけではコマ割りの良し悪しの判断が難しいものです。
1人で考えすぎると余計に混乱して、漫画を描くのが辛くなることも。、
プロの目線から見て貰えれば、すぐに正しく分かりやすいフィードバックを貰えるので、安心してスキルアップを目指せます。
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