肌の塗り方を徹底解説!ツヤと立体感を出す影・ハイライトのコツ

この記事はイラスト・マンガ教室egacoの講師(イラストレーター・マンガ家)が商業制作などで磨いた知識や技術をもとに作成しています。より自分の描きたいものに合わせた内容を知りたい方は、egacoでの個別指導レッスンの受講をおすすめします。
キャラクターの肌を塗るとき「立体感がない……」「ツヤ感が出せない……」「いろんな塗り方をしてみたいけど方法がわからない……」などと感じたことはありませんか?
ツヤのある肌を上手に表現するには、「凹凸を意識して影とハイライトを描きこむこと」と「色が綺麗になじむためのぼかし方を理解すること」が大切です。
この記事では、ブラシ塗りでツヤのある肌の塗り方を解説します。
メイキング画像もあるので一緒に塗ってみましょう!
基本の肌の塗り手順
キャラクターによって肌の色を描き分けたり、立体感や凹凸を意識した肌の塗りができたりすると、キャラクターの個性や存在感を引き出せます。
手順1:キャラクターにあった肌や影の色を選ぼう

肌の色相・彩度・明度を変えて塗ると、健康状態や年齢層を描き分けられます。
地肌
- ピンクみのある肌⇒透明感、清涼感、クール
- 小麦色の肌⇒日焼け、活発、元気
- 褐色の肌⇒力強い、セクシー、ミステリアス
- 青白い肌⇒病弱、気弱

影
地肌よりも彩度が高く、明度が低い色を選ぶことがポイントです。
極端に彩度が高すぎたり明度が低すぎたりすると地肌と馴染みにくくなるため、わずかに調整した色にしましょう。
肌の色選びについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

手順2:立体を意識して影と光を描こう
影には、陰(シェード)と影(シャドウ)の2種類があります。
この2つを理解すると、立体感のある肌の塗りができなり、イラストに説得力が増します。
さらに、ハイライトと反射光を描きこむことでツヤのある肌の表現ができます。
影の付け方についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

陰(シェード)

物体そのものにできる影です。
頭は球体、腕と脚は円柱に見立てると、肌を塗る時に影ができる部分がわかりやすくなります。
影(シャドウ)

物体にさえぎられてできる影です。
落ち影とも言います。
服の下の腕や脚、前髪の下のおでこといった、物体どうしが重なったときに奥まっている部分に生じます。
光源が物体に近いほど影の色は濃く、遠くなるにつれて薄くなります。
ハイライト

光が当たって最も明るい部分にできます。
肌を塗る場合は肩や膝といった関節の出っ張っている部分に小さく入れるとツヤを表現できます。
反射光

周囲の物体に当たって跳ね返った光です。
回り込みに沿ってふわっと色を置くと立体感が生まれます。
肌を上手に塗るための3つのポイント

3つのポイントを抑えると、様々な肌のキャラクターが描けるようになります。
肌の凹凸にあわせた塗り分けをしよう
肌の凹凸に合わせた塗りができると、筋肉の発達具合を描き分けられキャラクターの幅が広がります。
固い筋肉の肌

肩や力こぶなどの凹凸がはっきりしている部分に沿って、パキっとした影を描きこみます。
影の境界線のぼかしは控えめにすると、明暗がはっきりして凹凸が分かりやすくなります。
ムキムキの男性は、大胸筋や腹筋に濃い影を入れるのが効果的です。
滑らかな筋肉の肌

筋肉が発達していないので、柔らかい凹凸を描きこみます。
影の境界線を大きめにぼかすと、凹凸の少ない滑らかな肌を表現できます。
筋肉についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

ツヤのある肌をハイライトで作ろう

地肌よりも明るい色のハイライトを入れると、ツヤのある肌になり若さや女性らしさをアピールできます。
肩や肘、膝といった関節の出っ張りは、光が当たりやすいため小さめの丸いハイライトを入れます。
二の腕や太ももといった肉付きが良い部分には、縦長のハイライトを入れてぼかすとツヤのある肌になります。
美少女の場合は、ハイライトの下にエアブラシでピンク色をふわっと入れるとセクシーさを表現できます。
血色のある箇所と塗りのコツを知ろう

肌に赤みをプラスすると、より生き生きとしたキャラクターになります。
頬
大きめのエアブラシでふわっと色をのせます。
赤みを追加して濃度を濃くすると、照れた表情を演出できます。
唇
小さめのエアブラシでふわっと色をのせます。
大きいブラシで濃い色をのせると分厚い唇になってしまうため、一般的なキャラクターを描くときは小さいブラシを使います。
関節
大きめのエアブラシでふわっと色をのせます。
濃い色をのせると怪我をしたように見えてしまうため、薄い色にすることがポイントです。
ブラシ塗りで肌を塗ってみよう
小説の表紙やゲームイラストで目にすることが多いのがブラシ塗りです。
ぼかしやグラデーションで簡単に肌のツヤを表現でき、リッチな塗りに仕上げられます。
手順1:地肌をべた塗りする

まずは地肌をべた塗りします。
彩度が低く、明度が高い色を選ぶことがポイントです。
手順2:グラデーションを入れる

影が馴染みやすくなるように明暗のグラデーションを入れます。
地肌よりも色相は赤よりで、彩度を少し高くした色を使います。
光源と反対側(影側)に、大きめのエアブラシでふわっと塗り広げます。
腕や脚は、円柱に見立てると、立体感を捉えられるため影が塗りやすくなります。
手順3:1影を入れる

立体感を作るシェードや、重なり・落ち影となる部分のシャドウを入れます。
以下の部位に加えると自然に見えやすいです。
- おでこできる髪の落ち影
- 首にできる顔の落ち影
- 耳の中
- 脇
- 体のグラデーションに沿った部分

1影は一番広い範囲の影なので、光が当たっていない部分に体の凹凸に沿って大きく色を塗ります。

影を入れたら境界線をぼかします。
ブラシを何度も重ねるのではなく、優しくなぞるようにぼかすと地肌と馴染みます。
光の強さによる影の濃さ

光の強さによって影の濃さが変わることを理解すると、環境やシチュエーションに合わせて肌を塗れるようになります。
弱い光⇒影とのコントラストが低い
(例 屋内、曇り、秋冬)
強い光⇒影とのコントラストが高い
(例 屋外、晴れ、春夏)
ライティングについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

手順4:2影を入れる
1影よりも奥まった部分に2影を入れると、より立体的な肌になります。
- 首にできる顔の落ち影
- 耳の中
- 脇
- 手のシワ
1影を塗った範囲からはみ出ないように塗るのがポイントです。
手順5:ハイライトを入れる

光が当たっている部分にハイライトを入れます。
地肌よりも明るい色を使うと、地肌とハイライトのメリハリがつきます。
- 二の腕
- 肩
- 肘
小さめのブラシを使ってぼかすとぼやけた印象になるのを防げます。
手順6:反射光を入れる

反射光は、近くにある物体の色を2影のフチをなぞるように描きこみます。
今回は後ろ髪の色に近い色で反射光を加えます。
光源と同じくらい明るい色を使うと、どこに光源があるのかわからなくなってしまうため、明度を抑えます。
手順7:線画の色トレス

線画に色をつけて線画と肌の色を馴染ませます。
手順8:完成

ぼかしや反射光はブラシ塗り特有の技法です。
ブラシ塗りについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

ブラシ塗り以外の肌の塗り方
ブラシ塗り以外に、アニメ塗り、厚塗りという塗り方があります。
基本の肌の塗り方を知れば、色んな塗りで応用ができます。
理想の塗りにあわせて塗り分けを選んでください。
アニメ塗り

1影、2影、ハイライトで構成されたシンプルな塗り方です。
クリップスタジオペイントに初期ツールとして登録されている、Gペンや丸ペンなどの境界線がはっきりしているブラシで影を塗ります。
影はベタ塗りで、肌の回り込みや重なりを意識して乗せていきます。
頬の赤味は、ブラシ塗りと同じエアブラシを使って表現します。

グラデーションとぼかしを加えるとブラシ塗りになるため、アニメ塗りでは1影と2影のみにすることがポイントです。
光が当たっている面と当たっていない面で影をしっかり区切ります。

影とハイライトの境界線がくっきりしているのがアニメ塗りの特徴です。
アニメ塗りについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

厚塗り

油絵のように立体的で重厚感のある肌に仕上げられます。

クリップスタジオペイントに初期ツールとして登録されている、不透明水彩や混色円ブラシなどの質感が残るブラシを使います。

- 質感のあるブラシで影を塗りこみます。
- 影の境界線がはっきりしすぎないよう、ブラシやぼかしで馴染ませます。

- もう一段階暗い色とハイライト、反射光を重ねます。
- 最初に塗った影と馴染ませます。
影を塗ってなじませる作業を繰り返し行うと立体感が生まれます。

線画の上に色を重ねると、さらに立体感が増しリアルに近づいた肌になります。
厚塗りについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

お気に入りの塗り方を見つけてツヤのある肌を表現してみましょう!
肌の凹凸を意識して影をぼかしたりハイライトを入れたりすると、肌の塗りに一気に説得力が増します。
さらに、ツヤの多いセクシーな肌にしたい場合はブラシ塗り、シンプルな肌にしたい場合はアニメ塗り、油絵のような重厚感のある肌にしたい場合は厚塗りという風に、塗り方次第で違ったテイストに仕上げられます。
今回の講座をぜひご自分の制作に活かしてみてください!
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