マンガ背景作画のコツ!シーンによってパースを使い分けよう
- マンガの背景がうまく描けない・・・
- パースの使い分けができない・・・
そんな方にマンガ背景作画で大事なポイントを5つお伝えします。この5つを意識すれば、背景の精度がぐっと上がるはず。ぜひ参考にしてみてください。
マンガ背景作画で大事な5つのポイントとは?
1.パースを理解するのが大事
パースは空間を描く際のガイドとなるもので、これを理解することが何よりも大切となります。
一、二、三点透視図法と種類もあり、コマの大きさやイメージ、ページのバランスを考えて使い分けることで魅力的な画面を作れます。
パースについて詳しくは、パースの基本を解説した記事をご覧くださいませ。
それぞれの図法を使い分けよう!
パースにはそれぞれの強みがあり、効果的な場面で使用する必要があります。比較的描きやすいからと一点透視ですべての背景を描いては単調な画面になってしまいますし、
逆に迫力が出るからと全ての背景を3点透視で描いてしまっては画面がくどくなってしまいます。
2.シーンに合わせて透視図法を使い分けよう!
それぞれの図法の強みと描きたいシーンのイメージを結びつけることが大切です。
透視図法の使い分け方例
- キャラクターの立ち位置を明確にするカメラが引いたシーンだから一点透視を使う
- 大ゴマではないけど、1p中の決めゴマだから二点透視を使う
- バトルシーンの大ゴマで迫力を出したいから3点透視図法を使う
作りたいイメージ、伝えたいものに合わせて、どの図法が一番いいか考えてみましょう!
3.ちゃんと資料を使って描こう!
イメージに合った背景の資料を使うことはリアリティを出すためには大切な要素です。
記憶やイメージだけで描く背景ではどうしても限界が出てしまいます。
また、資料を使うことによって迷うことが減るので、作画スピードの向上にもつながります。
ネームが完成し原稿作業に入る際に、背景資料として使えそうな写真を探すor撮影すると良いでしょう。
また、日ごろから背景資料として使えそうな写真を撮影しておく癖をつけることも大切です。
資料写真を撮る際は、様々な視点の全体像や小物など事細かに記録しておくことがポイントです。
4.あくまでわかりやすく!
背景はキャラクターがどこで何をしているのか読者に伝えるものでもあります。
パースやデザインに気を取られて、肝心のキャラクターの行動が分かりにくくなる、なんてこともしばしばあります。キャラの周りを白く飛ばしたり、線の太さをキャラの主線より細いものを使用したりし、画面をわかりやすくすることも大切です。
その他テクニックとして、手前にあるものは濃くカメラから遠ければ遠い程薄く描くことで、
遠近感を演出できるため、より効果的にキャラクターの立ち位置を読者に伝えることができます。
5.パースに固執しすぎない
パースはとても大切なものですが、時には融通の利かない場合もあります。
パース自体は間違っていないのに、一部分だけ違和感が出るなんてこともあります。
そんな時はパースよりも見栄えを重視することも大切です。
パースはあくまで綺麗に描くためのガイドです。
見栄えが悪くなってしまう場合は、あまり固執せずに描いてみましょう。
※ただし、これは正しいパース位置で作画をしている前提です。
パース位置が間違っている場合は、見栄えの悪い部分を直しても違和感を消すことは出来ません。
描いていて違和感が出た場合は、まず正しいパース位置かを再度確認しましょう。
マンガ背景のよくある悩みと解決策
Q、何から練習したらいいか分からない
A、まずは分かりやすい一点透視図法に挑戦しパースに慣れると良いでしょう。
また、いきなり消失点などを決めて定規で描くのではなく、
パースを意識した全体のアタリを描いておくと、かなり描きやすくなるかと思います。
Q、パースの消失点が紙に収まらないけど大丈夫?
A、大丈夫です。構図によっては消失点が絵から遠く離れてしまうこともあります。
そんな時は消失点を取れるようコピー用紙などをマスキングテープなどで原稿用紙に付け足しましょう。
Q、背景のどこから描いていいのかわからない
A、迷った場合は、まず主人公たちの立つ地面から描いてみましょう。
地面さえ決まれば、そこから置かれているものや建物の位置などを決めることができるので、空間を掴みやすくなります。
また、描いた地面や壁にグリッド線(格子状に線を引く)を引く事も効果的です。
Q、ファンタジーやSFなどの現実にはない背景を描きたいけどどうしたらいい?
A、SFやファンタジーは現実ではありませんが、デザインの元となる資料はたくさんあります。
描きたい世界観のイメージに近い資料写真を複数用意し、組み合わせてデザインしていくと良いでしょう。
例:屋久島の森の写真+ドイツやイギリスのお城+白の細かい部分の写真=森の中に佇むエルフのお城
- 教室の雰囲気や講師の人柄を確認できる!
- 個別に受講内容提案をしてもらえる!